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1ー2

 ドリーム王国の双子の王子、カーティス様とギーズ様。タイプの違う二人の王子様にみそめられた筋書きはこうだ。


 公園でお金を落とした子供と一緒に探してあげた姿をお忍びで公園に来ていたお二人に見られたから。


 心優しい娘さんだと思われたから。


 だけど、実際のあたしは娘さんの年ではないし、他人のためにそこまでの労力はつくさない。


 けどまぁ、フィクションだからね、なんて思っていたのに、まさか時分が自分で書いた作品の中に入り込むなんて思わないじゃない?


 だったらこれはレアケース。充分フィクションを堪能するしかないでしょう!!


「カーティス様、ギーズ様、ご心配をおかけして、申し訳ございませんでした」

「本当に大丈夫? まだぼんやりしてるんじゃない?」


 ギーズ様はやわらかいやさしい声でわたしの顔をのぞき込む。


「ええ、少しぼんやりしています。けど、大丈夫です!!」

「まったく。馬に乗れないのなら、事前に言っておいてくれたらよかったのに」

「申し訳ありません。わたしの落ち度です」


 カーティス様がこう言うのには理由があるの。【作者心の声:なにこの物言いっ!?】


 ドリーム王国で花嫁候補として選ばれたら、女の子は誰でも用意された馬の背に一瞬でもいいから乗らなければならないというしきたりがある。


 わたしはそのことをすっかりわすれてしまっていたのよね。


 しかも、運動神経ゼロのわたしだもの。乗ってすぐ、振り落とされちゃったんだ。


「とにかく。無事でなによりだよ。なにか困ったことがあったらすぐ言ってね?」

「ありがとうございます、ギーズ様」

 

 まだ落馬の衝撃で体が痛むから頭を下げるのもつらいわ。【作者心の声:わ、だって!!】


 いやまぁ。これはこれで面白いのかもしれない。あたし、結構ふざけた小説を書いていたような気がする。


     つづく




 

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