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54 ダンジョンへ行く錬金術師⑨

「改めて、上のボタンを押して」

「ん」


 そうすると、レーダー部分に丸い反応が示される。

 自分を中心に、上が前で下が後ろだ。

 距離は、大体2kmって近いな。


「街の中にあるっぽい?」

「ああ、あれは貴族が食べる高級食材でもあるからな。商人かなんかが持ってるのかもしれない」


 交渉すれば手に入れられるかもしれない。

 それによくよく考えれば、ギルフォード様も領主の兄という伯爵家の人間。つまり貴族だ。主の為に買い付けられている可能性があった。


「こっち」

「歩きスマホにご注意下さい」

「すま? 何?」

「何でもない、前注意して歩けよ」

「必要はあまりない」


 イドが歩けば人が避ける、そりゃそうだ。エルフだもの。

 イドがレーダーを頼りに道を進み、時には建物を飛び越えて移動するから慌てて追いかけていく。

 表通りの中心地を抜けて露店が並ぶ区域に。


「ブル串焼き5本」

「買うのかよ!」

「あ、サイフなかった」

「わかったわかった」


 おっちゃんが笑いながら焼いていたイノシシ肉の串焼きを大きい葉っぱに包んで渡してくれたのでイドの代わりに会計する。


「セーナのご飯も美味しいけど、こういう慣れた味もいい」

「まあ普通の店と比べりゃ美味いわな」


 食事さえ出来ればいいという人間が大半なこの世界、こういう味を追求したお店はなかなか店舗を持てるほど繁盛しないのだ。


「兄ちゃん、エルフとデートとは度胸があるなぁ」

「やめてくれよ」

「そう、デートは別の機会でする」

「はっはっはっはっ、エルフでも女は女だな! 大事にしろよ!」

「餌付けされてるところ」


 やめて下さいお願いします。

 そんなこんなで露店から更に移動し、街の南側、今日いったダンジョンのある方向へと足を運び、イドが目的地の前で足を止める。


「ここ」

「ここかよ!」


 なんで思いつかなかったし!

 オレは慌てて扉を開けて中に入る。


「クリスさんっ! マグマ鳥の卵売って下さい!」

「わ! 突然なんだライト!」


 錬金術師、クリスの工房に着きましたとさ。

やっべ! 短けぇ!

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おいてけぼりの錬金術師 表紙 強制的にスローライフ1巻表紙
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