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練習・習作  作者: 黒心
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今日も逃げる。毎日毎日。終わらない逃避行。


世界は三百六十五日、逃げ回る人々がいる、いやほぼ全員が逃げている。何の為に?知る由もない。自分という存在を保つ為にはそうするしかない。謂わば食事をする様に、寝る様に、新たな命を授かる様に。過負荷の係る身体にて、いかに逃げようとも逃れなれられないその事実。


ある人は言った、これは上善だと。


ほざけ。


恥晒しだ。この白い布団に白い部屋に白い白いベットに、深く横たわろうとも逃げ切ってやる。ニンゲンだれしも欠陥ありきだ。天高く登る豆の木を登れるわけじゃない。白い巨塔にしがみついて爪を食い込ませて掴んでろ。私は恥晒しになんかなりやしない。


誰かが書いた。


書くな。


隣から聞こえる華やかに発生される声を慎め。私は此処にいる。動く足を揺らせない、動かない手は真っ黒に、動くはずがない胴体は刺さりっぱの滅多刺し。


それでも。


逃げ切ってやる。


恥ずべきは巨塔に住まうアリンコよ。豆木を登る我が魂。


逃げ切ってやる。


逃げ切ってやる。

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