一
WNAテレビ
世紀の謎 第一編 【三年戦争】
世界は戦争を繰り返している。様々な新兵器の登場した第一次世界大戦、先の大戦の禍根が引き起こした最悪の第二次世界大戦。そして人類が宇宙に出て初めての戦争、五年戦争。
五年戦争は多くが謎に包まれている。アルファ計画に始まり田村大将の未来手帳に謎の研究者、戦時中に無くなった資料のは数知れず。このように、この五年戦争はダンテ地方に始まりダンテ地方で終わっていますが、最中に開発された兵器の数は百を超える、珍兵器から傑作兵器まで存在するが現在も運用されたり愛されていたりと話は尽きない。
さて、今回話すのは通称『イロ計画書』内の作戦で登場した宇宙初のレールガン兵器を紹介します。
概要は低速ながら移動が可能でなおかつ長期任務に耐えれるもの、結果長砲身、型によれども砲身が最大一キロメートルあったいわれています。効率の悪さが問題となり解体された兵器ですが、唯一残っている一番艦は今なお愛されています。砲口は一番艦で約三.五メートルあったといわれている、砲弾重量は五十トン以上に及び、艦速は非常に低速だった模様です。
さて戦場を支配したとまで言われていたレールガン兵器ですが、初めて戦闘に参加したにはいまだに戦争に禍根が残っているニリヤマ星系です。カヤ聯合艦隊の二番艦隊の指令官の搭乗した戦艦を一撃で打ち抜き、当時のライラ将軍から綺麗な花火が見えるぞ、とまで言われた絶景だそうで映像記録にも残っています。
見えるのは爆ぜる軍艦たちだけですが。
因みにニリヤマ星系は両軍のスクラップが多すぎて民間に丸投げしてスクラッパーと呼ばれるリサイクル業者、個人が増えているみたいです、確かに要塞が幾つも爆破、破壊されていたらしいのでスクラップの量はとてつもなく多いのかも知れません。更にはスクラップが多いことに目をつけて船や機械の不法投棄が増えているらしいですね。
閑話休題
こちらのレールガン兵器の輝かしい戦果は初参戦にしてカヤ民生国連合艦隊第二艦隊の将軍乗艦、戦艦タサルバを初撃にて破壊する大戦果を挙げています、更には要塞を飽和攻撃で損害なしに制圧しています。
目覚ましい活躍に当時の技師官は血を吐いた甲斐があったと血涙を流して喜んだそうです。
最後にこの兵器についてのカヤによる盗聴記録が残っています。
以下はカヤ聯合艦隊諜報部電話盗聴記録第49号報告より。
『これは世界に革命をもたらすだろう……終わりない闘争を終点に導く純然たる力だ』
いつかスクラッパーについて書きたいなぁ