スキル特訓2
さて、この場で練習できそうなスキルは後は【付加術】ぐらいでしょうか。
一応生産系も出来ますが、その辺はまた明日、隣の森エリアに行ってから素材集めやらなんやらやった方が効率がよさそうですしね。
あ、後は各召喚獣たちの能力の把握なんかもしておいたほうがいいでしょうっか。
なぜかこのゲーム、召喚獣がどんなスキル使えるのか分からないのですよね。
まぁ、一緒にいればそのうち分かってくるとは思うのですが。
「あ、そういえば【召喚術】のチュートリアルも途中でしたね。」
たしか、召喚獣への指示だしでしたっけ?
基本的にこのゲームでは召喚獣の行動はウインドウ動作で決める基本行動方針と後は口頭での命令で召喚獣を操ります。
基本行動方針とは、まぁ、アレです。
某有名ゲームのカンガン行こうぜとか命大事にとか、そんな感じで攻撃重視に行動するか、防御重視で行動するかを決めておく感じです。
口頭での命令は、そのまま口で攻撃しろと命じれば、攻撃しますし、ターゲットの変更なども出来ます。
一応、何回かお願いそしていたので、チュートリアルもいつの間にかクリアしていましたね。
報酬は相変わらず下級のMPポーションです。
あって困るものではないですし、いいんですけどね。
これで、召喚術のチュートリアルも終了みたいですね。
では、次は付加術です。
「初めから使えるのは2種類みたいですね。」
一つ目は攻撃力上昇の【アタックブースト】。
二つ目は防御力上昇の【ディフェンスブースト】。
この二つですね。
まぁ、分かりやすくていいですね。
とりあえず、きなこ相手に適当に試してみましょう。
そう思い、きなこに声をかけます
「きなこ、ちょっと付加術の練習をしたいので協力してください。」
すると、きなこはびしっと敬礼したかと思うと私の少し前のあたりできりっと、気をつけの姿勢で立ち上がります。
うん、やっぱりきなこもかわいいですよね。
なんというか、召喚獣たちのAIが無駄に凝っている気がします。
「ご協力ありがとうございます。」
わたしは、きなこの頭を人差し指でくりくりとなでてあげながら声をかけます。
そして、少し離れたらウインドウを開き、付加術の最終確認を行います。
「それじゃ、いきますよ。 ……『ディフェンスブースト』」
すると、きらきらとした光の粒子がきなこへ向かって飛んでいきます。
そして、きなこへと到達すると、きなこへ吸収されるように集まっていきます。
光の粒子がなくなるとそこには、うっすらと青い光に包まれたきなこがいました。
「ふむ…… この青い光が防御力上昇の証なのですね。これ、続けてアタックブーストも使ったらどうなるんでしょうか。」
確か、同じエンチャントの重ね掛けはでずに、上書きになってしまうって攻略サイトに書いてあったはずですが、違うのは掛けられるんですよね。
どんな感じで光るんでしょうか。
「とりあえず、試してみれば分かりますよね。『アタックブースト』」
またもや、きなこに向かって光の粒子が飛んでいきます。
そして、きなこへ到達すると、今度は赤い光に包まれます。
しかし、すぐに青い光に戻り、赤と青交互に光をはなっています。
「なるほど、こんな風に見えるんですね。変に混ざって光るよりこっちの方が見やすいからありがたいですね。」
変にマーブルになったり合わさって紫になったりしたら、やっぱり見づらいですもんね。
「さて、それじゃあ後30分ぐらいですが練習していきましょうか」
そう、きなことききちゃんに声をかけると、きなこはびしっと敬礼を、ききちゃんは胸の前で手をぐっと構えて頑張りますって感じで返してくれます。
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「利用時間終了まであと5分となりました。退出の準備をお願いします。」
しばらく、付加術の練習を続けていると、訓練場内にアナウンスが響き渡りました。
「ふぅ、もうそんな時間ですか。忘れ物は何もないですよね。」
今回は特に、アイテムを広げたりはしていないので忘れ物はないはずです。
きなことききちゃんも、大丈夫らしくこくこくとうなずいています。
「それじゃ、出ましょうか。」
きなこを肩に乗せて、ききちゃんを伴って入ってきたドアの方へ向かいます。
ドアの前まで来ると、『退室しますか』というウインドウが出てきたのではいを選択します。
すると、ドアが開き、スキル訓練場の受付があるスペースに戻ってきました。
今日はもう時間なので、このままスキル訓練場を出たらすぐにログアウトしてしまいましょう。
「そうだ、スキルはどのくらいレベルアップしたのでしょうか? 確認だけしてからログアウトにしましょう」
私は、訓練場を出たすぐの場所で、ちょっと道の外れの方によってウインドウを開きます。
「お、結構レベルアップしていますね。やっぱり最初は上がりやすいみたいです。」
ステータスの方も確認してみると。
「あれ、なんだかやたらとMPばっかり伸びていますね。さすがMP特化型です」
他のステータスはほとんど変化無しだと言うのにMPだけ馬鹿伸びしています。
正直、引くレベルです。
これは、早く%で回復できる下級じゃないMPポーションを確保しておかないと回復量が追いつかなくなってしまいますよ。
まぁ、取り合えず今日やっておきたいことはこんなものでしょうか。
「二人とも、今日はありがとうございました。」
スキルの特訓を手伝ってくれたきなことききちゃんにもお礼を言います。
きなこはきゅっと鳴いて任せろって感じで自分の胸を叩きます。
ききちゃんもにっこりと微笑んでくれました。
「それでは、また次もよろしくお願いしますね。」
そういって私は二体のの送還を行います。
きなことききちゃんの足元に魔方陣が展開したかと思うとそこに吸い込まれるように光の粒子となり二人は消えていきます。
そして、私自身もログアウトを選択します。
すると、ゆっくりと目の前が暗くなり、意識が遠くなっていきました。
◆現在のステータス
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名前 :アンバー
職業 :召喚術師 (LV1)
HP :50
MP :1040
SP :60
器用 :14
素早さ:5
筋力 :3
生命力:5
知力 :14
精神 :12
スキルポイント 0
ボーナスポイント 0
ジョブスキル
【MP+10%】
セットスキル
【MP強化】(LV6)
【MP回復増強】(LV6)
【魔力操作】(LV5)
【生産の心得】(LV1)
【錬金術】(VL1)
【調合】(LV1)
【付加術】(LV3)
【投擲】(LV4)
【召喚術】(LV5)
【召喚術】(LV5)
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次は16日ごろ予定