追加召喚2
さて、ヨメはどこに止まらせておきましょうか。
スキル訓練場にはちょうどいい止まり木なんてないですから、地面にいてもらうしかないですかね。
そんなことを考えながらきょろきょろしていると、たまねぎが『私にお任せください』と言わんばかりに前へ出て、触手を伸ばし、ヨメが止まれるようにしてくれました。
「おっ、たまねぎありがとうございます。ヨメ、いっておいで。」
そういってヨメをたまねぎの方へとばしてやります。
ヨメはうまくたまねぎへと近づいていき、無事に触手へ止まりました。
そこへ、ブラウニーも信玄を抱きかかえつつ移動し、4体の召喚獣たちが集結しました。
「もう少しまっててくださいね。後3体契約してしまいますから。」
よし、それではいきましょう。
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名前 :無し
種族 :大土竜
ランク :耕運土竜(LV1)
HP :110
器用 :10
素早さ :6
筋力 :10
生命力 :9
知力 :5
精神 :5
解説
大型の土竜のモンスター
強靭な前足で地面を掘り返し獲物を捕食する
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50cmぐらい有る大きなモグラです。
色はかなり黒に近い茶色って感じですね。
全体的にデフォルメされて丸っこくなっているのがいい感じにプリティです。
なで心地はふかふかよりはさらさら系ですね。
そして、なんかイカしたグラサンをかけています。
なんといいますか、最終的には天元突破しそうなデザインのグラサンです。
お腹の下に手をいれて、よいしょと抱き上げてみると手足をじたばたさせて暴れます。
手を観察すると中々に鋭く大きな爪が生えています。
「名前、なにがいいですかね? 」
モグラのお腹をもにゅもにゅしながら私は考えます。
「ん~、流石にアレはまずいですし…… 色的には……」
黒に近い茶色、丸みを帯びた体……
「よし、あなたは黒豆です。」
そう、黒豆に声をかけると、さっきまでじたばたさせていた手足をピタリと止め、よろしく~、って感じで右手を上げると、ひょいっと地面へと飛び降り他の4体の元へと向かっていきました。
うん、仲良くやってくれそうですね。
では次の子いきますよ。
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名前 :無し
種族 :投擲リス
ランク :木の実リス(LV1)
HP :80
器用 :13
素早さ :11
筋力 :7
生命力 :5
知力 :7
精神 :6
解説
リス型のモンスター
さまざまな効果を発揮する木の実を投げつけ攻撃する
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リスさん、この子もふかふかです、
尻尾が、尻尾がたまりませんね。
大きさは15cmくらいです。
肩とかに乗せて歩いたりしたいですね。
色は薄い茶色と言いますか黄土色と言いますかそんな感じです、
あと、風呂敷みたいなものを背負っていてそこに木の実をいっぱい入れているようです。
かわいいですね、うん、実にいいです。
私はリスさんの前に膝を着いて座り込みリスさんへと手を伸ばします。
リスさんは確かめるように私の手に顔を寄せ鼻をひくひくさせ、おそるおそるって感じで私の手を肩まで上ってきます。
そして、私に挨拶するようにぺこりと頭を下げました。
「はい、これからよろしくお願いします、きなこ。」
この子の名前はきなこにしました。
信玄もいますしいい感じでしょう。
後はくろみつがいれば完璧だったのですけど、そのうちいい感じの召喚獣が出てきてくれるのに期待しましょう。
「それじゃ、皆と一緒にまっててくださいね。」
私は右手を地面につけ、きなこが降りれるようにしてあげます。
きなこはするすると腕を降り、みんなのもとへ駆けていきます。
「よし、次がいよいよ最後ですね。」
さて、最後はどんな子が出てきてくれるのでようか。
いきますよ。
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名前 :無し
種族 :キキーモラ
ランク :見習いメイド(LV1)
HP :70
器用 :15
素早さ :11
筋力 :4
生命力 :7
知力 :5
精神 :7
解説
働き者を助けると言われている幻獣
鳥の足、クマの腕、犬の耳と尻尾を持つメイドさん
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あれ、なんか予想外なものが出てきましたよ。
いや、とってもかわいいのですが、手とかもモフモフですし、髪の毛も肩にかかるくらいのふわっふわで耳もたれみみでかなりラブリーですが。
なんか、女の子が出てきちゃったデスよ。
身長は私よりちょっと低くて130cmくらいでしょうか。
「な、なんですかこのかわいい子は……」
思わず頭なでなでしてしまいましたよ。
召喚獣なので喋ることは出来ないようですが、ニコっと笑顔を返してくれました。
不味いですよこの子、こんな子がいたら男性召喚術師が皆垢バンされてしまいますよ。
倫理コードに引っかかりまくりですよ。
私も結構危ないですよ。
くっ、流石に尻尾様に手を伸ばしたら絵的に不味い気がします。
頭なでなでで我慢しなくては……
私は、そっとキキーモラを抱き寄せ、後ろから抱きつくような体制で目の前にある後頭部と御耳様を愛でます
「ようやく全員そろいましたね。なんだかんだで1時間近く経ってしまいましたし、残りはのんびりモフモフパラダイスさせていただきましょうか。」
そう思って、召喚獣たちの下へ行こうとすると不意にキキーモラが此方を振り向きます。
ちょっと涙目です、
「ちょ、なんでですか。やっぱり同姓でもセクハラ扱いになってしますのですか!」
なんだかキキーモラから悲しいって感情が伝わってきます。
召喚術の仕様で、召喚獣は言葉は話せないのですが、なんとなく召喚獣の感情と言うか考えと言うのかがダイレクトに伝わってくるのですよね。
たまねぎはこの伝わってくる感じがなぜか紳士な気配がするのですがアレはホントになんなんでしょうか。
「って、そんなこと考えてる場合じゃないですよね。」
なんでしょう、やっぱり抱きついたのがいけなかったのでしょうか。
取りあえずはなれて、キキーモラの正面に回り、しっかりと目をあわせるようにします。
「えっと、どうしましょう、私、何かしてしまったのでしょうか?」
一体なにが悪かったのでしょう?
召喚してから私がキキーモラにしたことと言えば……
撫で回して、抱きついて、更に撫で回しただけですよね。
ん?
結構アウトですか。
いや、しかし、伝わる感情は悲しいであって、嫌悪感とかではないはずです。
ならば撫で回しが原因ではないと思うのですが。
ん~、でも召喚してからしたことと言えば撫で回しただけなはずですし……
ん?
撫で回しただけ……?
あ、なんか私、キキーモラの外見にやられて、ナチュラルに名前付けてあげるの忘れてませんか。
他の6体は全員ちゃんと名前もらってるのに、自分だけもらえないうちに遊び始めようとしたらそれは流石にショックですよね。
うぅ、やってしまいました。急いで良い名前考えなくては。
え~と……
だめです、あせると余計にいい名前が浮かびません。
「そうだ、ききちゃん。あなたの名前はききちゃんです。」
どうだ……
おぉ、良かったです。泣き止んでくれたみたいです。
しかし、伝わってくる感情はなんとなく拗ねている感じでしょうか。
「えぇと…… ごめんなさい、ついうっかりしてしまっただけなんです。どうにか機嫌直していただけませんか」
そうやってききちゃんを説得していると、ききちゃんが徐に採取用オブジェクトを指差します。
そして、次に的の方を指差します。
ふむ、伝わってくる感情などを含めてききちゃんの言いたいことを推測するとなんとなく答えは分かります。
そもそも、キキーモラとは働き者の人をこっそりと助けてくれる幻獣だそうです。
つまりはききちゃんもそういったことが好きなはずです。
ゆえに答えは一つ。
つまり、私がサポートするから遊んでないでお仕事、レベルあげに励めってことでしょう。
しょうがない、うっかりしたのは私の責任ですし、どうせ何時かはやらなくてはならないこと。
ききちゃんのために頑張りましょう。
全力レベリングです。
完全に書き貯めがなくなりました
土日でどれだけかけるか……
遅くても9日には必ず