1PLAY『中二な痛い転校生』
『……つまらない』
私は机に肘を着き、窓の外の景色を見ながら、溜息をハァーっとついた。
『私の名前は東雲遊、何処にでも居そうな平凡な女子高生よ。趣味・特技ともに特に無し、退屈な日々を過ごして丸一年、クラスの連中との付き合いも平々凡々、極端に仲が良くなければ悪い訳でもない。何もかもが平らな女子高生、それが私』
故にその日々が退屈で仕方なかった。朝のホームルーム、教師の退屈な挨拶、もう飽き飽きだ。
いつもと同じ日々を過ごしていた……
あいつらが来るまでは。
「…で、それじゃあ転校生を紹介するぞ。神城君、入って来てくれ」
教師の問いかけに教室のドアが開き、外から一人の男子が入ってきた。
顔立ちはそこそこ、極端にカッコいいとかじゃなく、どちらかと言えば中性な顔立ちだ。
『転校生か、これで少しは退屈しなくなればいいけど……』
転校生は黒板に自分の名前を書き終え、
バンッ!
黒板を思いっきり叩いた。
「我が名は神城卓人!神々が戯れる盤上に君臨せし覇者!そこの貴様!」
転校生はビシッと遊に指を指し、
「貴様は『逃れられぬ運命の賽』に選ばれし者、我と共に戯れる修羅の操り人形となれ!」
「………はい?」