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救世の聖女 ~攻略対象には、興味がありません~  作者: 幽夜舞
第0章 努力・成長編

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5.5話 エマの心境

カミーラが寝た後の、エマの心境です。

(今日は、カミーラお嬢様のお誕生日だった。なのに、お嬢様のお誕生日をお祝いする人が私一人しかいないなんて……)


 私は、カミーラお嬢様が寝ているのを見て、自分の部屋に戻り、そんなことを考えていた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 私は、幼い頃から帝国の勇者と英雄の話が大好きだった。私は、人々を守るために戦った強い勇者様たちにあこがれていた。


 幼い頃の私は、何もできなかった。それでも、両親はそんな私を責めたりせず、たっぷりの愛情を注いでくれた。 「何もできないからって焦る必要はないからな」「エマは自分の好きなことをやればいいの」「どんなことだって応援する」「あなたは私たちの大事な娘なんだから」 とたくさんの温かい言葉をかけてもらいながら育ってきた。


 そんな私が、英雄の家系であるクラウディア家の使用人になれたことは、とても嬉しいことだった。だから、一生懸命、公爵家のために働こうと思った。


 公爵家には、公爵様の現聖女の公爵夫人、そして2人のご息女がいる。


 長女のカタリナお嬢様は、わずか1歳半で聖力を発現させ、公爵家の皆から愛されていた。


 一方で、次女のカミーラお嬢様は3歳のお誕生日を過ぎても、聖力を発現させることができなかった。そのせいで、屋敷の全員から虐げられてきた。


(聖力が発現できないからって、なんなの?子供を虐げていい理由にはならないじゃない)


 英雄の家門である、クラウディア家で子供を虐げるなんて信じられなかった。しかも、まだとても幼く可愛い子供を……


 何もできなくても愛されてきた私と、聖力が発現しないからと虐げられてきたお嬢様。


(私が両親からもらってきた愛情を、今度は私がお嬢様にあげる番よ!)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 だから、私は、カミーラお嬢様の侍女になった。たとえ私が他の使用人の仲間になれなくても……お嬢様と一緒にいることを私が選んだ。


「私が大好きなお嬢様にたくさんの愛情を注いで、しっかり育てあげます。そして、守ってみせます。」


 私は、そう呟いた。

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