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救世の聖女 ~攻略対象には、興味がありません~  作者: 幽夜舞
第0章 努力・成長編

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11話 聖力は味方

 女神様は、私が願えば聖力が答えてくれる、と言っていた。それなら、今までの不思議な現象(本が光ったり、飛んできたり)は、聖力が引き起こしてくれていたということになる。他のことを願えば、他のこともできるのかな?


(どうせ部屋から出ちゃだめと言うなら、聖力を使えるように練習しようかな?)


 私は、目を瞑って、呼吸を整えた。そして、聖力に「反応して」と願った。それを続けていると、体の中で何かが揺らめく感覚がした。それに意識を集中させると、何か温かい感覚がした。それは、誕生日に聖力を発現させたときの感覚に似ていた。


(これが聖力?)


 聖力が反応してくれた。しかし、その感覚はすぐに消えてしまった。


 私は、この感覚を忘れないために、何度も何度も繰り返した。


 エマにもう部屋から出てもいいと言われてからは、昼間は図書室で本を読み、勉強した。そして、夜は、部屋で聖力を感じる練習をするようになった。


 約1年、繰り返していくうちに身体の中心から温かいものが溢れ出る感覚がした。そして、それが全身に巡っていく感覚に変わった。私は、聖力が全身に巡ったんだと分かった。ずっと閉じ込められていた聖力が全身に行き届いた。



 今度は、私は、聖力を放出させようとした。私は、まずは手のひらから出そうと思い、右手に意識を集中させた。そして、聖力に「出てきて」と願った。それを続けていると、手のひらから微弱な光が出てきた。


 光の強さを調整するには、願いの強さを変えればよかった。願いが弱いと光は弱く、願いが強いと光は強くなった。そして、光がどれだけ強くても眩しいとは全く感じなかった。むしろ心地よい感じがした。


 それが、聖力が私の身体の一部になったみたいに感じた。私をぞんざいに扱う周りとは違って、聖力は私の味方みたいで嬉しかった。


 頼れる者がいない中、唯一私のものだと信じられる聖力──────


 私は、聖力を大事な友達のように思うようになった。

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