表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/25

暴走五話

相馬家は、もはや蘆名家の頼りなさに堪忍袋の緒を切り、ついに北条家との戦いに加わった。

「ふっ……相馬が来たか。後は頼んだぞ……」

そう言い残して蘆名盛氏は、薄氷の上を歩むような生涯を閉じる。

だが、相馬家の運命は容赦なかった。北条に刃を向ければ、背後から伊達が襲いかかる。瞬く間に相馬は瀕死の状態に追い込まれる。

そんな中、御子神は北条方から破格の待遇を受け、その才能と血筋を至宝として迎えられた。

「どうだ……サトミィ。御子神を奪われた気分は……」

北条家はホクホクである。

里見義弘は、この一大事にキレかけたが‥。

「嬉しかないが、取り乱すほどでもない。……まあな、大きな旗に人は集う。当たり前の話だ」

一方その頃、佐竹義重に男子が誕生した。貞隆と名づけられる。

「こやつは御子神を凌ぐ器となろう!」

義重は頬を紅潮させて語り、周囲を苦笑させた。

さらに岡本顕逸にも子が生まれ、宣綱と名付けられる。

「……なるほど、戦国にもベビーブームの到来か」と誰かが呟いた。

そしてまた、新たな人材が義弘のもとを訪れる。

「堀江頼忠と申します。16歳です。得意は人を挑発すること、そして声を張り飛ばして激励することでございます」

「なんだその芸は……。まあいい、熱気は兵の糧だ。採用する」

義弘は御子神を恨んではいなかった。むしろ感謝の念さえある。だがその感情が永遠に変わらぬ保証は、どこにもなかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ