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「プルーここの階に人はいる?」
プルーは魔法強化と気配察知が得意だ。
「うーん。ここには人がいないよー!でっかくやっちゃえ!」
ローズは魔力量も少なく大きな技を使えるから、こういう時はとっても便利だ。
「とにかく、この階に人が来る前に終わらせちゃうよ!プルーも協力してくれる?」
「分かったよー!マジック・ブースト!」
プルーにかけて貰った魔法強化でより広範囲の術が展開できるようになった。
「ローズ」
大きなハリの山みたいなのを何千本と出して、この階の迷宮の迷路ごと壊した
平地になったフロアに階段を見つけたので下った。
3階分はこれで突破した。
4階にたどり着き今まで通り迷宮の迷路を壊した。
が、フロアボスがのこっていた。
「よりによって、死神か…」
ただでさえ、死神が鎌を振って当たると生気と魔力を吸われてやっかいなのに、
ローズを巻き付けて力一杯引いたところ普通弱い死神は砕けることが多いのだが
砕けやしない。
これは他のモンスターの生気を吸ったな。
死神はぶんぶんと鎌を振り回してきたが、それをよけている防衛戦だ。
こうなったらまずは武器だ。
ローズをツタみたいに細くし武器に巻き付けて折った。
そうすると、死神が
そのまま素手で攻撃してこようとしてきた。
が鎌のない死神はもう脅威はない。
ローズのツタを短くしそのまま強度を上げた。
東洋ではこういうのがあるらしい。
関節に当てたら砕けるかな?
そう思っていると
上からズドンズドンと音がした。
と思ったら目の前が砂埃で覆われた。
何かと思ったら、サファイヤブルーの髪の若い青年がちらっと見えた。
キースだ。
慌ててローズの剣を隠した。
「大丈夫ですか。間に合って良かったです。」
キースは土属性だから、土をいじってここまで来たのか。
誰でも出来る芸当ではないけれどさすがは副団長だ。
「大丈夫ですが、ここに死神が……」
振り返ったらどこにも死神はいなかった。
「そうですか。まあ、逃がしてしまいましたか。死神がいたならなおさら間に合って良かったです。
A,Bクラスの人はあなた以外はみんなそろっているので合流しましょうか。」
その瞬間迷宮から外の景色になった。
迷宮はボスを倒さないと出られないが、
さっきの死神はこの迷宮を展開した術者ではなかった。
だが、キースはここにいたし
A、Bクラス全員で倒した戦力があるようにも見られない。
何かがおかしい。
冷静に考えてみれば、さっきの死神は異様に強くなかったか?
いつもはローズをツタに変形させて引っ張ったら、砕ける。
それに武器を折ったときの感覚が妙に少なかったような。
そう考えていると双子が話しかけた。
「どうしたのロザリー?」
「どこかけがしたの?」
「ううん大丈夫だよ。なんやかんや弱いモンスターにしか会わなかったから。」
大嘘である。
「そっか良かった。最後までロザリーが見つからないから心配してたんだよ。」
「そうだ。みんなで心配していたんだぞ。」
リーズも来てくれた。
話を聞いてみると、どうやら、みんな一階層にとばされて私だけ3階層ぐらいにとばされたみたいだ。
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