表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ある日、世界に出現したダンジョンは、開門前にバカスカ敵を倒した僕のせいで難易度が激高したらしい。  作者: シュガースプーン。
2章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

57/63

第57話 旅行の始まり《新幹線》

 未来達はまずは東京駅から新幹線で名古屋まで向かう。


 ホームの売店で駅弁を買い込み、席を予約した新幹線に乗った所でちょっとしたトラブルが起こった。


「嘘でしょ、信じられないんだけど?」


 妃子がそう怒りの声を上げた。


 未来達は急遽ではあったが、きちんと新幹線の席をネットで押さえてきた。


 新幹線の時間を予定より3本もずらして抑えたのだが、その理由は一番後ろの《特大荷物スペース付》の席を確保したかったからであった。


 旅行の日程に余裕があるのだからと、荷物を後ろに置けて、座席をリクライニングするのにも気を使わないこの席を選んだ方がいいという未来の父親のアドバイスに従ったのだ。


 なのに、未来達が予約を取った席の後ろにある専用の荷物置きスペースには既に大きなキャリーケースが置かれている。


 新幹線の時間を3本ずらさないと席を確保できなかったのもそうだが、夏休みが始まっている為に新幹線は混んでおり、荷物の持ち主は荷物を置いて自分の席へ向かったのか既にいない為、新幹線の中で持ち主を探すのは至難の業である。


「妃子先輩、怒っても仕方ない事ですから、僕、車掌さんに言ってきます。対応してくれると思いますから。それまで窮屈だと思いますけど足元にキャリーケースを置いて待っててください」


 未来は、妃子を宥めるように言うと、女子3人を席に座らせて、新幹線の車両の出入り口へ向かう。


 まだ発車時刻には少しある為、ホームに居る車掌さんに相談する為であった。

 未来に相談を受けた車掌さんは、車内に居る車掌さんに連絡を取ってくれ、置かれていた荷物は、スムーズに別の場所に移動されていった。


「未来ありがとう、慣れてるわね」


「ほんと、未来ん頼りになるねぇ」


「ありがとうございます、未来くん」


「乗り込む時に車掌さんが居たのを覚えていただけですから。何とかなって良かったです。それじゃ、僕も席へ行きますね」


 女子3人からのお礼に、未来は謙遜するように返事をすると、自分は真ん中の方にある席へ向かう。


 本当は4人で通路を挟んだ隣の席を確保したかったのだが、時期が夏休みという事もあり3列側の特大荷物スペース付きの席が3席とも空いている車両もなかなか無かった為、未来は男で1番荷物の少ない自分は別の席でもいいからと言って別の場所に席を取ったのであった。


 前倒しになった弊害がここに出てしまったのである。


 未来は自分の指定席へ移動すると、窓側には男性が座っていた。

 未来は通路側なので、男性に小さな挨拶をすると、足元に荷物を置いて席に座り、名古屋駅に着くのを待つのであった。



 未来が席に向かった後、3人横並びで座り、楽しく移動をしていた妃子、悠里、虹花の3人は、虹花のひょんな一言からとあるバトルに発展していた。


「名古屋駅に着いて近鉄電車に乗ったらどっちが未来んの隣に座りたい?」


 妃子も悠里もお互いに未来を意識している事を分かっている。

 それを虹花が面白がっている事もしっている。


だからこそ、妃子も悠里も自分が隣の席を主張した。


 次の電車での未来の隣の席をかけた、女の三番勝負の火蓋が切って落とされたのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ