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(6)

ここまで開いてくれてありがとうございます!少しでも面白いと思ってくれれば嬉しいです。

※誤字チェックはしていますが、それでも誤字があった場合は誤字報告をして頂けるととても助かります。

なんとか頑張って王都から脱出した俺は、とにかく歩き続けていた。今目指しているのは、平穏に暮らせそうな土地だ。


仮にそんな土地があったとしても暮らせていけるのかは分からないが、探して損は無いだろう。


そろそろ王都を抜けて1時間くらいは歩いただろうか。


王都から抜けてからすぐの町はまだ建物も多く、栄えていた街も多かったが、ここら辺の土地は畑が多く家はまばらに建っている。


だいぶ田舎に来たと思うが、さすがに疲れたな、ちょっと休憩するか。


俺は道の近くに生えている木の下に腰を下ろした。


「あーーーー」


心地よいそよ風が吹き、聞こえてくるのは鳥の鳴き声だけ。


見える景色は手前には畑、奥には山々が見える。


いつの間にか俺は田舎っていいな、なんて呑気にそんなことを考えていた。


異世界に来てからというもの、ろくに休む暇もなかったからな、さすがに疲れた。


呑気な事を考えていたからだろうか、それともやっとゆっくりでき、緊張が解けたからだろうか、猛烈な眠気が、俺を襲ってきた。


果たしてこんなところで寝て大丈夫なのだろうか……ま、大丈夫か、さっきから全然人と会ってないし。


俺は眠気に耐えられなくなり、ゆっくりと目を閉じた。





ザ、ザ、ザ────ガタッ────


…………ん、んー?


なんだ、今なにか音がしたような……


その音で目覚め、目を開けると、そこには目の前に一人の少女が俺の事を見下ろしながら立っていた。


誰だ、こいつ。


白銀のショートヘアにキリッとした蒼い目から、一瞬天使のように見えた。身長は小学生低学年くらいだろうか、服はあまりお金がかかってなさそうな無難なものだ。


「お、お兄様……っ!」


俺は何が何だか分からずに少女に抱きつかれた。


「お、おい!いきなり何するんだ!」


俺は少女を優しく引き離した。


全く、いきなり見ず知らずの人に抱きついてくるなんて、どんな教育を受けているんだ。ってえ?今なんて?


「今、お兄様って言ったか?」


お兄様、なるほど、このガキは見ず知らずの男性に対していきなりお兄様と呼ぶほど酷い教育をされているのか、あぁ可哀想に。いや待てよ、もしかしたらそうやって誘惑して怪しいところに連れていかれて犯罪に巻き込まれるかもしれない。


「……?お兄様?大丈夫ですか?」


引き離した少女は、座り込んでいる俺の元へまた近づいてきた。顔近いぞ。


俺はできるだけ少女の顔から自分の顔を離しながら言った。


「だからそのお兄様はやめろ、だいたいお前は誰だよいきなり抱きついてきたり変なこと言ってくるし」


俺の言葉を聞いた少女は泣くでも離れようともせず、ただただ困惑した表情を浮かべた。


「まさか、お兄様、“記憶が無い“のですか?」


は?

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