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ここまで開いてくれてありがとうございます!少しでも面白いと思ってくれれば嬉しいです。

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とりあえずここから出るか、さすがにこんな薄暗い裏路地で死ぬのはごめんだからな。


俺は薄暗い路地から、遂に異世界の街へと踏み出した。


これが、異世界、か。


そこは、アニメで見た街並みと同じ様なものだった。ほとんどの建物は石で出来ており、どこかヨーロッパの観光地のような雰囲気だ。


人も多く、老若男女様々な人が歩いている。だが良かった、どうやら人間という生物以外の生き物は歩いていない。さらに幸運なことに、喋り声から聞こえてきたのは日本語で、看板に書かれている言語も日本語だった。


さすがにこれくらいは主人公補正が無いとやっていけないよな。


出店として営業している店も多く、食べ物屋や服屋、雑貨屋など、様々な店が出店している。


異世界の食というのがどういうものなのか気になった俺は、適当な食べ物やを覗いてみた。


「はぁーい安いよ安いよー!今なら特売一串70シルバ!買ってってー!」


気のよさそうなおっちゃんが元の世界なら焼き鳥として売られていそうな食べ物を売っている。


70シルバ、さすがにお金の単位は違うか。1シルバが日本円だといくらなのかは分からないが、恐らくそんなに変わらないと思う。


なぜならおっちゃんが特売70シルバと言ってから急に人が焼き鳥を求めて買いに来たからである。つまり70シルバというのは買うのになんの躊躇も要らないくらいの値段なのだろう。


────さて、ここで困った事が二つできた。


一つ目は、俺は今一文無しということだ。これは重大な問題だ、異世界でも例外なく金が無ければ生きてはいけないだろう。金は命より重い。


二つ目は……さっきから周りの人から変な目で見られている、という事だ。


なんだ?そんなに俺の服装は浮いているのか?そりゃ周りの人達はザ、異世界人の服装をしているのに対し俺は体育着だけど、そこまでジロジロ見る必要は無くないか?


それともまさか、こいつらは俺がヒキコモリだというのが分かって『なんでヒキコモリがこんなとこにいんだ』『ガキが王都に何しに来たんや』とか思っているんじゃないか!


俺はこの視線耐えられなくなり、結構また裏路地へと入っていった。


コミュ障人見知りぼっち陰キャのフルセットコンボの俺では、あの焼き鳥屋のおっちゃんに話に行くことも、堂々と道を歩くことも不可能であった。


は、はは、結構俺みたいなヒキコモリは異世界に来ても薄暗いところに行き着くのが運命(さだめ)ってことか、はは、そうだよぁ、俺なんかが、主人公になんてなれる訳ないよなぁ。


そんなふうに自己嫌悪しながら薄暗く、若干濡れていて尚且つポツポツゴミが落ちている社会の底辺が集まりそうな裏路地を歩いていると、こんなところには似つかわしくない、高貴な身分の人が着ていそうな服を着た女性が倒れていた。


俺は思った、この人と関わったら絶対面倒事に巻き込まれると。

ここまで読んでいただきありがとうございました!評価やブックマークは小説を書く大きなモチベーションになります!可能な方はぜひよろしくお願いします!

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