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転生師弟の復讐  作者: 桜紅葉
第一章「転生」
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チャプター1「赤ちゃん」

7年の歴を超え、騎士となり、魔王討伐部隊へと所属することとなったシュメール。そこには昔からの憧れであったカーマインさんたち、そして初恋の相手であるカメリアさんもいた。

しかし、任務中、謎の敵に襲撃を受けシュメールは亡くなる。

「そうだ…忘れてた…みんな…ありがとう…この…1ヶ月間…本……当に………幸せ…………だ………………っ………………………」

魔王討伐部隊の任務中、謎の敵の強襲を受け、この日俺はカーマインさんやカメリアさん、アクアさんとローズさん、部隊隊長のカイングさんに看取られ亡くなった。


(ん…何か騒音が聞こえるな…もしかして死後の世界とか本当にあるのか?)

そうして俺は目を開ける。

そこは見知らぬ天井とカーマインさん、そしてカメリアさんがいた。

(もしかして…俺生きてたのか!?あの状態で!?何かそれなら遺言を残したのめっちゃ恥ずかしいんだけど!?)

頬が熱くなるのを感じながらとりあえずあの後どうなったのか質問することにした。

「あう、あう…あうあうあうう!(あっあの…カーマインさん)」

(ん?なんだ?)

少し違和感があった。上手く声を出せなかったんだ…もう一度試すか…

「あう、あう…あうあうあ!(あっあの…カメリアさん)」

(…)

話せないことが分かった後その理由が正しいのか確認するために無言になった俺は次に手を上げる。

(そこには可愛らしいおててがありました……じゃねぇよ!!)

「ばぶ!あうあうあうあうあぁ!(俺!赤ちゃんになってんじゃねぇかぁぁぁぁぁぁ!!)」

(え?なんで!?なんで俺赤ちゃんになってるの!?は?え?)

困惑しているとカメリアさんが話し始める。

「ふふ、手を上げて抱っこしてほしいのかしら。ほーらママですよ。」

そうしてカメリアさんに抱き抱えられる。

(わわわ、顔近い!?)

急に大接近され顔を逸らしてしまう。

「あれ?違うのかしら?」

「うーん、なんだろな。ちょっと俺にも抱かせてくれ。」

そうしてカーマインさんに抱き抱えられる。

(あれ?なんだろ…さっきは緊張気づかなかったけれど抱かれると落ち着く…)

「あうあう…」

「お、何か心地よさそうな顔してるぞ。」

「ふふ、シュウ可愛いわね。」

「あぁ、かわいいな…」

そうして2人に撫でられる。

「あうあうあう。(くすぐったいちょっと!)」

「ふふ、何を言ってるのかしらね。」

「くすぐったいのかも知れないな。」

(当たってるじゃないか…)

そうして、俺シュメール・スメルはシュウ・カージナルとしてカーマインとカメリアさん、2人の子供に転生してしまった…



転生してから1週間が経った。

この1週間2人や出入りする人たちの会話から死んでからのことを色々知ることが出来た。

どうやら、この世界は俺が死んでから4年後の世界らしい。あれから魔王の討伐は完了し、今は平和な世になってきているらしい。魔物に関してもやはり、魔王の存在は大きかったようで無理に戦っていた種族も多くいたそうだ。今では全てというわけではないけれど、何十箇所の魔物の集落と協定を結んでいるらしい。

(平和な世の中になって本当に良かった。これなら命をかけたかいがあったというものだ。まぁ、カーマインさんたちとの旅が出来なくなったのは悲しいことだけど。)

ちなみにここが何処かについてなんだけど…僕の知識が正しいなら、クーゼルト王国の右隣にある、ナルキア王国のサゴイ村…まぁ、ナルキア王国の辺境にある村らしい。

ルカエル村と似たのどかな村だ。不便はあるだろうけど平和に過ごすなら凄くいい場所だ。なんでここに家を建てると決めたのかは知らないけど…。

さて次は俺についてだ、改めて俺の名はシュウ・カージナル。カーマイン・カージナル、カメリア・カージナルの息子だ。生まれたのは1週間前…つまり、目を覚ましたあの時が生まれたばかりだったらしい。名前が若干似てるのはもしかして俺の名前を模しているのだろうか…

しかし、なんで俺シュメール・スメルはこの子に転生したのだろう…

そう考えながら手を見る。

うーん…まぁ、わからないことはしょうがない。カーマインさんやカメリアさんの息子として一緒に過ごせるのは幸せだし、運が良かったということで第2の人生を楽しむこととしますか。

(そういや4年ということはもうスフィアは騎士になっているのか…きっと立派になってるんだろうなぁ…母さんに渡した指輪受け取ってくれたのだろうか…)

前世での悔いを思いだし、心配になり窓の外青い空を見る。

始まりました第一章!!ようやくだよ…ここから始まるシュメール…いやシュウ・カージナルの物語を是非見てください!

それでは!


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