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転生師弟の復讐  作者: 桜紅葉
第一章「転生」
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チャプター30 「過去の傷跡、家族の亀裂」

カーマイン、カメリアの正体がバレて追いかけられる、シュウが迷子になってしまうというハプニングがありつつも、街探索を再開したカージナル一家。楽しい時間は過ぎていき…

ーーカージナル宅:寝室ーー

「ん…」

重たい瞼が開き、視界には見知った天井が映っていた。

「そっか…俺、眠っていたのか。」

カメリアさんたちと合流した後、街探索を再開していたが、その途中でいつの間にか眠っていたようだ。

「子どもの体にはなかなか慣れないなぁ…」

俺はそう言葉に漏らしながらベッドから足を降ろし、ふと目に入ったスーを眺める。

「すぅ…むにゃむにゃ…」

「たく…布団を落とすんじゃないよ。」

スーが寝返りで落とした布団を拾いあげる。

(それにしても、今日は楽しかったなぁ…)

ぐっすり眠るスーに布団をかけ直しながら、俺は今日あった出来事を思い返していた。

「ん…あれ?お兄…ちゃん?」

「あ、すまない。起こしてしまったか。」

布団から手を離そうとした時、スーが目を覚ましてしまった。

「うん…ん…大丈夫…ってここは?」

「俺達の部屋だよ。」

「あぁ…そっか…寝ちゃったんだね…」

そう言ってベッドから降り、ゆらゆらと立ち上がる。

「おい、大丈夫か?」

「全然…大丈夫だよ…ふぁ…水飲んでくるね…」

そう言ってそのままスーは足元もままならないまま扉の方へと歩いていく。

「あぁ…」

(なんだか、心配だな…ついていくか。)

そうして俺もベッドから降りた時、

「ふざけるな!!」

という怒号が部屋にまで響く。

「「!?」」

「お、お兄ちゃん…」

「あぁ…行こう…」

突然の怒号に驚いた俺たちは目を合わせた後、声の元へと向かって歩き出してリビングへとやってきた。

「あの子はこんな苦しんで復讐をすることなんて臨んでないわよ!私達みんなが幸せに…」

「そんなのわかんないだろ!あいつは死んだ!もう考えることなんてできないんだぞ!俺のせいで!」

中ではカメリアさんとカーマインさんが喧嘩をしていて、俺たちは廊下で立ち止まる。

「な…マインのせいなんかじゃ…」

「俺のせいなんだよ…俺が…俺があいつに、『何年でもお前と一緒に戦える日を待っている』なんて約束をしなければ死ぬことなんてなかった!約束をしていなければ今だってあの村で平穏に過ごしてたかもしれない!」

「っ!…」


(これって…シュメール(俺)の話なのか…?)

最後の話を聞いて昔、ルカエル村でした約束と同じことを話しているのに気づいた。

「お兄ちゃん…」

一緒に聞き耳を立てていたスーは心配そうにこちらを見ていた。

「…大丈夫だ。心配するな。」

そう言って、スーの頭を撫でる。


「お前だって思っただろ!あの時会わなければ死ぬことはなかったって!」

「確かにそうよ!私だってそう思ったことはあるわ!」

「なら!」

「だけど!」

「っ!?」

「だけどあの子の最後の言葉を忘れたの!!この一ヶ月、本当に幸せだったって!そうあの子は最後に言った…あれは夢が叶ったから、1ヶ月間私達と一緒に過ごせたから…言えたんじゃないの!後悔があったらこんな言葉なんて出てこない!

幸せだったと言ったあの子の最後の言葉を否定するの!!」

「っ…黙れ!!黙れ黙れ黙れ!!俺だってわかってる!!あいつが望んでいないことだって…一度俺だって平和に幸せに生きてみようと思ったことがある。だけど、そうだとしても夢に出てくるんだ、あいつが死んだ日の夢を!!あの日を忘れるなと、俺自身がそう語りかけてくるんだ!!だから俺はあいつを殺さないとお前たちと幸せに過ごすことはできない!!」

「マイン…」


「父さん…」

(そうか…ずっと…ずっとカーマインさんはあの日のことを引きずっていたのか…)

カーマインさんの本心を聞き、俺は死ぬ直前のみんなの顔を思い出していた。

(あんなこと簡単に忘れられるわけがないよな…)


「奴が動き始めている、これはチャンスなんだ…だから、終わるまで待っていてくれ。」

「っ…待って!!」

「…なんだ。」

「湖で話したあの言葉は嘘だったの!この子達を愛せるか聞いた時、あなたは守ってやりたいって言った…あの言葉は嘘だったの!!」

「嘘じゃない、ただ…あいつへの弔いの優先度が高いだけだ。」

「っ…!」

その言葉の後、カメリアさんの言葉は続くことはなく、ドタドタという足音がこちらに向けて近づいたと思うと勢い良く扉が開く。

「あ…ごめんね…」

涙を溢しながら飛び出してきたカメリアさんはこちらに気づき、そう言った後に外へと飛び出ていく。

「え…あ…と、とりあえず私、お母さんを追いかけてくる!!」

そう言って追いかけようとするスーの肩を掴む。

「いや、待て、スーは父さんの話を聞いてくれ。こんな時間にお前を一人で行かすわけにはいかない。俺がカメリアさんを追いかけるよ。」

「う…うん…わかった。お母さんをお願いね。」

「あぁ。そっちこそ頼む。」

「うん、任せて!」

そうして俺はカメリアさんを追って外へと出る。

(何処に行ったんだカメリアさん…)

家から出て周辺を見渡すと、森の中へ入っていくカメリアさんの姿が見えた。

「お母さん待って!!」

そうして俺はカメリアを追って森へと入っていく。


過去に囚われたカーマインとカメリア、過去の傷跡は家族の間に亀裂を生む…果たして家族の未来はどうなるのだろうか…

ここまで見ていただきありがとうございました!!とうとう、一章も大詰め!これからどうなっていくのか!!是非見ていってください!!

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