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転生師弟の復讐  作者: 桜紅葉
第一章「転生」
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チャプター8「幸せな時間」

スーと互いに転生者だということを知ってから2ヶ月が経ち、雨の日が増えて、フロウフロッグが増殖する時期に入っていた。

そんなある日、カージナル宅は賑やかだった。

「お誕生日おめでとう!シュウ!」

そう言ってクラッカーを弾けさせながら、カーマインさんやカメリアさん、リリアナさんにスーが祝ってくれた。

そう、今日6/16は俺、シュウ・カージナルの4歳の誕生日だった。

「ありがとうみんな!」

そうして、笑顔でみんなにお礼をする。

(毎年こうやって祝ってもらうのやっぱりいいな。)

そうして楽しい時間は過ぎていく。


食事を終えた後、カーマインさんが俺の前に立つ。

「改めて誕生日おめでとう。これは俺からのプレゼントだ。」

そうして、カーマインさんから長細い木箱を受け取る。

「う!?お父さん…開けてみてもいい…?」

一瞬重くて床に落としかけるが、どうにか耐えカーマインさんへ質問する。

「あぁ、いいぞ。」

そう言って、笑顔でカーマインさんは答えてくれる。

返事を聞いた後、料理を片付け終わっていた机にそっと木箱を置き、みんなが注目する中開ける。

その木箱の中には、赤い宝石の装飾がされている剣が入っていた。

「特注品なんだよ。これ、マインが仕事の合間に準備したんだって。」

剣を眺めているとそうカメリアさんが教えてくれる。

「おい、なんでカメリアが言うんだよ。今から言おうと思ってたのに…」

「えぇ?何をプレゼントしたらいいかわからないから聞き出してくれって言ったの誰かしら?」

「うっ…」

「そうそう、サプライズにしたいから気づかれないようにとも言ってたような…」

「申し訳ございません。その度はありがとうございました!」

カーマインさんはカメリアさんに頭が上がらないみたいだ。

「まっ、まぁ、話を続けるが、これはまだお前には早いと思う。だからこれも渡しておく。」

そうして、再び木箱を渡される。

(あっ、今度は丁度いい重さだ。)

そして箱を開けると、小さな剣が入っている。

「シュウはこれから強くなるだろう。だけど、それだけじゃ駄目だ。何故なら強いだけじゃ守りたいものを守れないからだ。だから、強くなることだけじゃなく、守るための強さ…覚悟を身につけるんだ半端な覚悟じゃあ駄目だぞ。母さんやスー、友人やこれから出来るであろう彼女とその子との間に産まれる子供を絶対に守り抜くために剣を振るう、そんな覚悟をな…。今は難しいかもしれないが、そういった覚悟が大切なんだ言葉だけでも覚えていてくれ。」

そう悲しそうな顔をしながらカーマインさんは話す。

「うん!わかったお父さんありがとう。」

「あぁ。」


その後はカメリアからは鍛錬用の服を、リリアナさんからは魔法の本を、スーからはストルベリーを貰った。

(ストルベリー匂いが独特でツーンとするんだよな。まぁそのかわり、凄く甘くてお美味しいから気にならないけど。というかなんでヒアルムの森の中か周辺でしか手に入らないものを渡してるんだ。隠す気あるのか?)

そんな疑問が浮かび上がったが気にせず、俺はプレゼントをくれたみんなへ笑顔でありがとうと伝える。


その後は、この1年間が幸福な年になるよう最後に風習であるピンクの薔薇に願いを込めて、みんなで川に流した。


※風習:薔薇の川流し

薔薇の川流しの日を1年の始まり、海までの道のりを今年1年の日々、海を1年の終わりに見立てて、海まで届くピンクの薔薇(幸福)のように1年間幸福に過ごせるように願いを込められた風習である。


次の日ーー

いつも通りランニングを終えた後、昨日貰った小さな剣で試し斬りをしていた。

「鈍っているな…」

この体で本物の剣を振ること、産まれてから4年間、ランニング以外の鍛錬をしていなかったこともあり、腕が鈍ってしまっていた。

「カーマインさんに鍛錬をつけてもらおうかな…」

帰ってきた日の夜は毎日鍛錬をしているのを知っていたため、お願いするか考えていると朝日が昇り始めていた。

「え!?もうそんな時間!?」

いつもより長い時間やっていたのは知っていたが予想よりも長い時間が経っていたため、荷物をすぐに片付け急いで部屋に戻ろうとする。

そうして玄関をそっと開き家に入る。

そんな時、「え!?そうなの!?」

とリビングの方から驚いたカメリアさんの声が聞こえてくる。

気になったので、リビングに近づき聞き耳を立てることにした。

どうやらリビングではカーマインさんとカメリアさんが話している様子だった。

「あぁ、来週から1ヶ月ぐらいな。」

「すっごくうれしいけど…なんで急に?」

「まぁ、あの事件から1年ずっと働きっぱなしだったから、カイングに無理やり休みを取らされた。家族との時間も大切だろうってな…」

(休みを取らされたってことは暫く家にいるってこと!?)

その話を聞いて気分が高揚する。

「ふふ、あの人らしいね。」

「あぁ、そうだな。だからスーの出産にも立ち会えなかったこととあまり会えなかったお詫び…とは言えないけどそのまま休みを貰ったんだ。母さんやシュウとの時間も取れてなかったしな。」

(そうなんだ…カーマインさんと一緒に居られる!)

聞き耳を立てながら喜んでいると、

「何してるの?お兄ちゃん。」

と声をかけられる。

「うわ!?って、スーか…」

そこには眠たそうに目を擦りながら立つ、スーの姿があった。

「ねぇねぇ…中入ってもいい?」

「あぁ、いいけど2人ともいるから気をつけろよ?」

「うん…」

あくびをしながら入っていくスーを心配しながら一緒に入ることにする。

「おはよう、おかあさん…おとうさん…」「おはようスー!」

「え!?」

目を擦りながら朝の挨拶をしたスーは凄く元気なカメリアさんに驚き固まる。

その瞬間に抱きかかえられ理由もわからなく慌てるその瞬間に目は覚めたみたいで先程までの眠たそうな雰囲気はなくなっていた。

「ど、どうしたの?おかあさん…びっくりしたよ?」

「あっ!ごめんね、スー」

ハッと我に返ったカメリアさんはスーと目を合わせながら謝る。

「実はお父さん来週から1ヶ月ずっとお仕事お休みなんだって!」

「え?そうなのおとうさん?」

あまり面識はないためか少しオドオドしながらスーはカーマインさんに聞く。

「あぁ、1年間あまり家にいれなかった分、来週からは暫く家にいるからな。色んな所に行こうな。」

そうして笑顔でスーに近づくカーマインだったが、スーはカメリアさんにひっついてしまう。

「あぁ…はは、まずは関係作りからだなぁ…」

そう言ってカーマインさんは頬を掻きながら苦笑いをする。

「そうだね。ファイトお父さん!」

「カメリア…楽しんでるだろ…」

それを俺は傍から見ていた。

(カメリアさん、凄く嬉しそうだな。)

毎回仕事に出るたび悲しそうな顔をしていたことを思い出しながら嬉しそうなカメリアさんを眺めていた。

こうして家族との幸せな日々は過ぎていく。

ここまで見ていただきありがとうございます。

良ければ次回も見て行ってください!

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