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遅刻の詩

作者: 春日陽一

ぴ・ぴ・ぴ・ぴ・ぴ〜〜〜〜〜!!


耳の鼓膜を揺らすよ


そんな大声を出さないで


チクタク・チクタク


忙しない時計の吠える声


んん゛〜


夢の中から脱出っ!


目の前に広がるのは現実


あーあ


やっちゃった☆


時間はとうに過ぎちゃった


だけど、あわてない・あわてない


だってもう


遅刻だもん(・o・)


急いだってしょうがない


もう学校の口は閉まってる


先生のお喋りはスタートしてる


だったらもういいや


急いだってしょうがない


朝ごはんはしっかり食べなきゃ


今日の体育はマラソン


バタンキューした方が問題だ


だからもういいや


私は遅刻ぅ〜♪


何か問題でも?



チャラ・チャラ・チャ〜〜〜〜!!


携帯電話が歌ってる


はい・はい、なんですか?


「今日、どうしたの?」


あー、友達からね


先生の目からのがれて


命がけで送って来た、電子レター


「目の開眼時間が遅れちゃって(T_T)」


頭がなかなか起きてくれないけど


どうにか文章に


おーい、私の頭さん。


もうそろそろお仕事の時間ダヨ〜


今日の小テストはあきらめた


どーせ、点はとれない英語だったし


それはもういいや


だけど


学校行くのに


この鳥の巣みたいなボサボサ頭はダメだわ


ほら、起きて!!


間違えて顔を二回洗っちゃった


まー、それぐらいいいや


私は遅刻ぅ〜♪


歯磨き粉がパジャマに着いたぐらい気にしない



着なれたいつもの制服着て


鏡の前で一回転


ピラッとスカートがお花のように回る


よしっ、完璧!


沈黙した時計


短い矢印は10と11の間


だけど私は急がない


ドアを開ければ青い空


おひさまは機嫌良く燃えている


こんな日にはちょっと寄り道


そっちの方が楽しそうだから


だって、遅刻は遅刻。


今から走ったって疲れるだけ



んー!!


今日もいい天気だ。






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