天国の世界
「ここどこ?」
僕は、知らない場所にいた。
「こんにちは。」
僕に声をかけたその人は・・・
「天使です。今からあなたを天国に送りますので。」
「あの、どういうことですか?」
「あなたは死んだんです。」
天使は今まであったことを話してくれた。
「僕は天国にですか。」
「はい。あなたのように地上の世界ではやっている、新型コロナウイルスで亡くなられた方がおられますから。あなたと同じ年齢の方も。」
「えっ?志〇さんも岡〇さんもですか?」
「はい。志〇さんはい〇り〇さんとお酒を飲んだり、お笑いをやっていたり、岡〇さんは、女優業を天国でもやってますよ。」
「天国って何でもできるんですか?」
「はい。お金も必要ないですし。」
「だったら生き返ることはできませんか?」
「・・・それは無理です。」
「何でですか?」
「あなたは、もう地上の世界では遺骨になってますし、今は葬式中ですから、今更生き返るなどはできません。」
「そんな・・・。やりたいことたくさんあったのに・・・」
「亡くなられた方はみんなそうですよ。志〇さんだって、映画の出演決まっていたのに、亡くなってしまったことにすごい悔しがっていましたし・・・岡〇さんは、家族のことをすごく心配されてましたよ。」
「でも、僕は早く亡くなったんですよ・・・」
「あなたと同じ年齢で亡くなられた方もいます。生まれた後にすぐ死んでしまった方もいますし。」
「そんな・・・。地上の世界には行けないんですか?」
「いけますが、あなたは地上の方には見えないですよ。幽霊なんですから。声も地上の方には聞こえないんですから。」
「それでいいんだ。お母さんに会いたいんだ。家族にも、友達にも。」
「わかりました。先に、天国に行きましょう。」
「はい・・・」
天使は天国への扉を開いた。その扉の先には・・・
雲の上に広大な町などが広がっていた。
「この乗り物に乗ってください。」
乗り物は、浮かんだ車みたいなものだった。
「何でですか?」
「天国には住所や町、国に別れてるんです。天国は別の名前で空の世界、天世界といいます。あなたが住むことになる町は・・・、天世界日本国東の都光宿区ですね。」
「日本という国の名前は一緒なんですね。」
「そうです。アメリカもあるから、地上世界とは国の名前は似てます。あなたが住む場所は芸能人の方もおられますし、都会ですよ。」
「そうなんですか・・・。家ってあるんですか?」
「あなたの場合はあなたの祖母の方の家で暮らしてもらいます。」
「おばあちゃんの家?」
僕のおばあちゃんは、小学三年生の時亡くなった。優しい人だった。
「おばあちゃんに会えるんだ!」
「えーと、ここがあなたの祖母の方の家です。降りてください。」
乗り物から降りたら、きれいな一軒家があった。
「あら!光大くん!久しぶりだねぇ・・・若いのに亡くなってしまって・・・。」
「おばあちゃん!」