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エルフは筋トレ本を拾った。 →聖書として崇めた。→筋力が上がった。  作者: 青桐
1章 筋肉エルフと少女勇者、時々、学者
12/25

迷宮学者と桜は逃げ出した。

短めです。

「その勇者任命官ってどんな人たちなんですか?」


「人というより、組織ね。

色々な国々や宗教組織が協力して運営している、独立機関よ。

迷宮に現れる危険な物を対処するスペシャリストなの。

意思疎通ができて、有用なら、勇者として認定する。

そうでなければ、抹殺するのが仕事よ」


「そもそも勇者ってなんですか?」


「異世界から来た、意思疎通が取れる、この世界にとって有用な生き物のことよ。

ちなみに、異世界から来た、有用な品物や物質は聖遺物と呼んでいるわ。

そして、その逆のもの。

異世界から来た、意思疎通が取れるけど有害な生き物を魔族。

意思疎通の取れない有害な生き物を魔物。

異世界から来た有害な、あるいは危険な物を、悪遺物と呼んでいるわ。

その判断を下すのが、任命官よ」


「なんで、サマーさんは監視されているんですか?」


「私も勇者認定を受けているからよ。

そのうえ、研究テーマが迷宮と異世界。

勇者にとっては誘蛾灯のようなものでしょうね。

実際、貴方達も私に会いに来たでしょう?」


サマーは、割と説明好きのようだ。

ならば、そろそろ我か持ってきた聖書の朗読会を始めようではないか。


「サマーさん、そろそろお開きにしませんか。

実は野宿ばかりで色々疲れているんです」


「あら、そうなの。

ごめんなさいね。

配慮が足りなかったわ。

この研究所のお風呂には、結構こだわっているから、しっかり疲れを癒して」


「あの、お風呂の広さってどれくらいですか?」


「20人入っても、余裕があるくらい大きいわ」


「あの、それなら一緒に入りませんか?」


「えっ?」


「サマーさんが勇者であることとか、色々聞きたいんです。

あと、そこの筋肉が、聖書の朗読会を始める気配を出し始めたので」


「そういえば、せっかく持ってきてもらったのに」「ダメです。一緒に入りましょう?

たぶん、全部読みますよ、メロスは。それも休みなしで」


なぜかサマーが固まった。

そして、少しして動き出すと、慌てたように口を開いた。


「そうね。

一緒にお風呂に入りましょう。

バスタオルや着るものは、私ので良ければ貸すけど、どうする?」


「あっ、一応、綺麗にする魔法は使えるんですけど、そうですね。

できればお借りしたいです」


「ええ、それじゃあ案内するわ。

ごめんなさいね、メロス。

また今度、暇な時に自分で読むわ」


そう言うと、桜と2人で部屋を出て行った。

お読みいただきありがとうございます。


次回は、お風呂回です。

3人称視点で執筆予定です。


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