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エンジェリック・マジシャン  作者: べべ
幻魔の扉編
26/35

第8話 降臨その2

8−2 降臨その2


神鳴り。

それは神の代行者、天使の降臨を告げるファンファーレ。


「う…そ…」

雷が落ちた…。

柚月に…。

「柚月君ッ!!??」

声を荒げ麗華が駆けてくる。

「あれは…どういうことなの?」

クレーターのように焼き焦げた大地に彼は直立していた。

どうやら生きてるらしい…が、意識があるようには思えない。

眩い光を纏い、辺りには電流が迸っている。

「私にも…わからない!雷に打たれて…無事だなんて」

「けど、様子がおかしい…!」

うっすらと柚月に纏う光が形を作っていく。


光の輪と翼。

「あれは…⁉︎」

「天使…?」


信じられない光景だった。

彼の頭上の空に雲は無く、澄んだ青空が一点に見えていた。

まるで雷と共に何かが雲を貫いてきたかのように…

何より不思議なのは天使のそれと同じ輪っかと光を放つ背の翼。

「ゆ…柚月君…?大丈夫?」

「だめ!不用意に近づいては!!」

その瞬間、麗華のすぐそばを稲妻が走った。

大地が抉られたように裂けた。

「…!!私が…わからないの?」

「あぶないわ!離れて!!!」

手から発射された水流が、麗華が体を弾き飛ばした。

「くっ…柚月君…」

「今の彼は普通じゃないわ…。まるで何かに意識を支配されてるような」

「知ったような口利かないで。あなたのせいよ…」

その一言に、一瞬クララも凍った。

「私がなんとかする。あなたの方こそ離れて」

「なんとかって…」

すでに麗華は駆け出していた。


この電力、このパワー。

柚月の魔法の力を遥かに上回っている…

恐らく雷に打たれたことで過充電のような状態のはず。

ならば…!

「ある程度の魔力を消耗させればっ!」

素早い動きで、柚月を中心に時計回りに走った。

しかし次の瞬間、目の前に雷が光った。

雷鳴と共に轟く魔力をなんとか躱す。

「つう…っ!…まだぁ!」

直角に柚月の方へ向きを変え、氷の刃を形成させながら突っ込んでいく。

「氷の…刃…!」

無言のまま、掌をこちらに向ける柚月。


(今の柚月君は、柚月君じゃない。あれは…柚月君じゃない…。なら…)

雷撃を剣で受けきり、尚も走る麗華。

「雷を…受け流した⁉︎」

氷で体を覆いつつ、柚月との距離を詰めていく。

クララは直感的に“それ“を理解した。

麗華が変わったのに気づいていた。

(なんという意思の強さ。先程までとはまったく違う…柚月と同じように、彼女まで別人のようだ…)


「柚月君を…返せ…」

突き出した刃を、上体を逸らして避ける。

「柚月君の体を返せ…誰だ…?」

睨み合う2人。

明らかに麗華が先ほどまでとはまるで違う。

殺意の目だ。

あの殺意は、柚月の意識の中の者に向けられている。


「…あた…まが…。麗華…さ」

「柚月君⁉︎…うっ!!」

麗華が腰を下げた柚月に問うた刹那。

一瞬の隙に、レーザーの様な雷撃が麗華を吹き飛ばした。

「麗華!!」

今…一瞬だけ、柚月が戻った…?

確かに、柚月の声に聞こえた。


「…う…っく…」

麗華の意識は…ある、大丈夫みたい。

「さがってて、私がやる」

水を勢いよく噴射し泥を跳ね上げる。

目が合う。

こちらを見つめる目は、柚月ではなかった。

「今度は、私の番」

約一ヶ月の更新停止、申し訳ありませんでした。

徐々にペースを回復していく予定なのでよろしくお願いします。

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