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エンジェリック・マジシャン  作者: べべ
幻魔の扉編
22/35

第7話 幻魔の扉その1

7–1 能力者の館その1


あれから1週間くらいがたった。

あの日以来、俺は真未ちゃんの姿は見ていない。

あの日の夜、真未ちゃんは家から出ていった。

その後じいちゃんと話し合ったようで、じいちゃんは、事情も居場所も知っている。

彼女は俺に、会いたくないようだ。

どんな理由だろうと。

とりあえず、今はなんとなく心に穴が開いている気分だった。


朝の席は、再び二人分しか使われなくなった。

「なぁユズ」

「うん?」

「今日は、学校から帰ったら話したいことがある」

「話したいこと?」

「〝幻魔の扉〟についてな。真未君に能力を与えたものが動き出した以上、こちらも行動を起こさなければならない」

幻魔の扉。

初めて能力を身につけた日に聞いた話だが、改めて詳しく話し合うらしい。

開いたものに神に等しき力を授けるという幻魔の扉。

「菊池君と篠宮君はわしが連絡つけておく。ユズは麗華君を呼んでおいてくれないか?」

「わかった」

「頼んだぞ」

「あぁ、行ってきます」



「よぉ〜、ユズ。久しぶりじゃねぇか」

朝のいつもの角で、亮平と会う。

「おう、久しぶりだな。もう大丈夫だぜ」

こいつの顔を見るのも、本当に久々な気がする。

「あぁ、そうだ!お前がいない間にビッグニュースだぜ!ユズ!」

暑苦しい顔面とバカでかい声。

「なんだよ?ビッグニュースって」

「転校生だよ、転校生!なんでもドイツからの転校生らしくてよ。サッカー部の奴らの間じゃめちゃくちゃかわいいって噂でよ!」

「かわいい?女なのか?」

「あぁ、それでさらに驚くなよ?その子どうやら、うちのクラスに入ってくるらしいぜ!」

「まじかよ…わざわざドイツからこんな田舎にねぇ。何しにきたんだか」

「さ、さぁな」


教室に入ると、俺の後ろの席には真新しい机が置かれていた。

きっと転校生のものだろう。

「よぉーし、出席とるぞ〜。ん、浅間!もう具合はいいのか?」

「はい、ご心配お掛けしました。もう大丈夫です」

「そうか、ん?浅間の後ろ…一人いないな」

「転校生の子、まだ来ていないみたいです」

「そうか、まぁいい。んじゃHR始めるぞー」

転校生は、休み…か。

期待してたわけじゃないけど、拍子抜けって感じだな。


久しぶりの学校だったけど、一応勉強はついていけた。

家でも暇だったので、予習復習をやっておいたのだった。

土曜の授業は半日で終わりなので、午後はサッカー部の練習がある亮平とはそこで別れた。

帰りに、麗華さんを誘って帰路についた。

「そう、扉についてきちんと話したいと」

「ええ、いずれ真未ちゃんが言っていた男も動き出すと思いますし」

「扉の解放…ね。なんとなく胡散臭っていうか、しっくりこないわね。神に等しき力を授ける、だなんて」

「それは僕も思います。具体的にどんなことが起こるのか、見当もつきませんし」


幻魔の扉。

この目で見るまでは一体どんなものなのか、さっぱりわからない。



「おう、ユズおかえり。麗華君もいらっしゃい」

「お邪魔します」

家に着くと、既に菊池さんと真妃瑠さんが待っていた。

「よし、全員揃ったな」

更新が大幅に遅れてしまい申し訳ありませんでした。忙しい日々が続いており、なかなか時間が確保できませんでした。これからも精進していく所存なのでどうか応援お願いします。

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