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コックリさんお出でください!  作者: 逸環
コックリさん
3/13

ストーカーって、それだけでキモイよね。

ストーカーって、自分が犯罪をしている自覚がないからたちが悪い。

【ああ、それ?A組の木村。ほら、あの豚みてえな】


「あ~。なんとなくそんな気はしてたです~」


【だろぉ?】



あれ?

何かおかしくない?



『ストーカー』


恋の対象に付き纏う人。

大概が相手の迷惑をかえりみない。

基本変態。

ストーカーがいる人は最寄の警察にご相談。



のストーカーが私にぃっ?!!

しかもあの豚村が?!








その後私は、あまりに悲惨な事実に落ち込み続けた。

そのせいで文江がコックリさんを終了させて帰ったことにも気づかなかった。

そして錯乱した美香は戻ってこなかった。



【なあ、大丈夫か?】


「あんたのせいでしょ…」


【いや、やらかしたのは文江ちゃんだろう…】



他には誰もいない教室で、コックリさんを再開する。

私は一人寂しく、コックリさんと話していた。

傍から見たらいじめられっこにも見えるだろう。


まあ、私とコックリさんは長いこと話していた。

だから気が付かなかった。






あいつが近くにいるなんて。



「ぶひひひひぃぃぃぃ………。」



私は鳴き声のほうを向いた。

そこに居たのは…………



「邦恵ちゃん、今日も可愛いよ……。ぶひひ……」


「【豚村ぁ?!】」


「ヒドッ?!」



肥え太り、膨張した制服(学ラン)。

全身が汗ばみ、荒い息を吐くその姿。

それを見て思わず、コックリさんと同じことを叫んでしまった。


ちなみに、私の指が凄まじい速さで動いたことから、コックリさんも叫んだんだと判断した。


て言うかこいつが私のストーカーって、マジでキモイ!!



「ぶひひ…。でもね、邦恵ちゃん?僕はね、そんなこと気にしないんだ…。何でだと思う?」


「Mだから?」


【だろうな】



コックリさん、私と結構意見合うね。



「そうだけど違う!」



ああ、とりあえずそうなんだ…。



「何故ならね?今日君と一緒に死ねるからさぁ!!」



そう言って折りたたみのナイフを豚村は取り出した。

なぜその思考に落ち着いてしまったんだ、豚村。


そしてここに来て、私はようやく身の危険(どっちかって言うと命の危険)を感じていた。



「ぶひひひぃぃぃ………。さあ!一緒に死のぉっ!!」



だからだろうか、勝手に咽喉が、口が動き、声が出ていた。




「コックリさん助けてぇぇっ!!!」


「おっしゃ、まかせろ」


「え?」



それは、紙に示された文字ではなく、間違いなく人の声。

それも、紙に書かれた鳥居から聞こえてきた。



「ぶひゃひゃひゃぁっ!!」



そうこうしている内に、豚村がナイフを構えて突っ込んで来た。


でも、何でだろう。

もう、怖くない。



ガシイッ!



て、今度は鳥居から手が生えて豚村の腕をつかむ。

そして徐々にその全体も生えてきて………、



「おいこら豚ぁ…。俺の前で女襲ってんじゃねえよ」


「駆柳君っ?!」


「ぶひゃっ?!総番っ?!」



確かにそこに居たのは、この明高の総番『駆柳 弧月』君だった。





はい。

主人公とヒロインが出揃いました。

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