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コックリさんお出でください!  作者: 逸環
コックリさん
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入学式って、もうちょっと落ち着いてるはずだよね。

コックリさん


交霊術の一種。

全国的にメジャーであり、学生を中心に行うものが多い。

その正体は、狐、狗、狸と言われている。

実行するのは自由だが、お勧めは出来ない。

どうも!

私は『北野きたの 邦恵くにえ』といいます!

今日からこの『都立明銘高等学校』(通称明高)に通うことになりました!


さあ!今、私の高校生活最初の一歩を踏みました!



「オラァァッッ!!俺とタイマンはろうって奴はもういねえのかぁ!?」



私の高校生活最初の思い出が、地獄絵図となりました。

堆く詰まれた屍達(一応まだ生きてる)の上に立ち、悪の大魔王の如く叫ぶ一人の男子生徒。


私は彼の名前を知っている。

まあ、入試の時隣の席だったからなんだけどね。


駆柳くりゅう 弧月こつき


それが彼の名前でした。

その時はなんとも思わなかったんですが、こうしてみると…、



「…糞がぁっ!!新入生になめられてたまるかぁっ!!!」


「良い根性と度胸だ!叩き潰してやらぁっ!!」



ズンッ



「グフッ…腹に……一発か…」


「ああ、手加減付のな」


「へ…参った…ぜ……」



ガクッ



「ああっ、番長!」



いったい何なんだろうか、この茶番は。

馬鹿としか思えない……。



「さて、番長を剋したからには」



一息ついて、



「今より俺がこの学校の頭じゃあぁぁぁっっ!!!」



止めて!?

私の幸せな高校生活に暗雲がたちこめるから!!

私自身は関係ないはずけど、この現場を見るとそんな予感がビンビンするから!



「はっ、お前が頭?笑わせるんじゃねえ」



あ、さっきの番長さんが復活してる。

恐ろしく復活が早いね。



「うちの頭は総番の林さんさ…。お前が強くてもあの人にゃあ勝てねえ。死ぬだけだ。止めとけ」



まだ総番なんてのが?!

今は平成のはずなのに?!

そして死ぬんですか?!!



「俺は負けねえよ」


「お、お前」


「俺は最強だからな」



やっぱり阿呆だーー!!

何なの?!

あの自信はいったい何なの?!


あ、弧月君が移動を始めた。


て、あれ?

そっちは校舎で、新入生が行くのは体育館じゃあ?

まあ、弧月君は放って置いて、私は体育館へ行きますか。


その後、入学式の最中にボロ雑巾のようになった三年生(恐らく総番の鈴木さん。…あれ?林さんだっけ?)を引きずってきた弧月君は壇上で挨拶をしていたPTA会長からマイクを奪い、高らかに叫んだ。



「総番の林は俺が剋した!!今より俺がこの学校の頭じゃあぁぁっ!!」



この後、弧月君は謹慎となり、一週間学校に来ませんでした。


そして、私のこの学校での本当の高校生活は、一ヵ月後の五月から始まるのでした。

そして五月、私はこの一ヶ月で中の良くなった美香や文江と、この学校にまつわる、ある噂の真偽を確かめようとしていた。





というわけで始まりました、『コックリさんお出でください!』。


実はこれ、以前『モバゲー』さんで書いていたものなのですが、それをこちらに移転、修正したものだったりします。

それをにじファン閉鎖に伴い、古巣でも何かしたいと思った結果、更新がストップしていたこの小説を移転することとなりました。


それでは、そんな経緯がある『コックリさんお出でください!』、お楽しみください!

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