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剣聖将軍記 ~足利義輝、死せず~  作者: やま次郎
第四章 ~忘恩の守護大名~
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第三十二幕 北条の悲願 -捨てきれなかった野望-

永禄十三年(1570)三月二十三日。

上総国・八幡


上州守護・上杉謙信が将軍・足利義輝の窮地に上洛軍を発してより凡そ一月余りが経過した。幸いにして関東では上州箕輪で戦が続いている以外は静かなものであった。本庄繁長の叛乱という不慮の事態にも関わらず謙信が上洛を諦めずにいられるのは、この関東の落ち着きがあったからだ。


それが破られる時が遂に訪れてしまった。


最初は小さな衝突だった。千葉胤富の家臣・原胤栄(はらたねひで)が里見義堯に属す真里谷信高領に入って乱暴狼藉を働いたのをきっかけに、それを聞き付けた信高が怒って兵を繰り出してぶつかったのだ。兵の数にして数十対数十という小競り合いで、これが大乱を呼び込むことになるとは誰もが予想しなかった。


「信高が動いたか。予てよりの想定通りこちらも動く。殿にはそう伝えい」


真里谷の動きに合わせて胤栄も兵を出した。一気に合戦の規模が大きくなり、両者は一触触発の睨み合いを呈して膠着状態に入る。信高は義堯へ事の次第を報せ、また胤栄も胤富へ使者を遣わした。


「我が版図に手を出すとはいい度胸じゃ」


報せを受けた義堯は怒りを露わにした。自分は三船山、小田原合戦の勝利の上に立っている。そういう認識が、義堯の激情をさらに駆り立てる。即座に士気城の酒井胤治(さかいたねはる)に命じて援兵を出し、信高を支援させた。


「失地を回復する好機が訪れた。よし、我が方も出るぞ」


一方で千葉胤富も自ら兵を率いて出陣した。胤富は戦巧者として名が知られており、これまでも北条麾下の大名として幾多もの戦場を駆け抜けてきた勇将である。元々千葉家に仕えていたこともある胤治もその事は知っており、迂闊に攻めかかることを避けて現場には厭戦気分が漂い始めた。


そして千葉胤富が事態の収拾を北条氏政に訴えたことにより、関東での兵乱は再び始まることになった。


=======================================


四月二日。

相模国・小田原城


ここに千葉胤富からの使者を待ちに待っていた人物がいる。北条左京大夫氏政。北条氏の当主として采配を振るう若き四代目である。


「ようやく儂の手で関八州を手に入れる時がきた」


氏政が意気込むのも、これが父・氏康の意思で行われていないからである。


家督を継いでより十年以上が経過するが、未だに実権は父の手にあると言っていい。表にこそ出なくなってきたが、事ある毎に氏政へ指図してくるのは相変わらずだった。未熟な当主を後見するというのが建前であるが、氏政はもう三十三である。自らの手で何かを成し遂げたいという想いは強い。それは、父祖が成し得なかったものであればあるほどよかった。


「これが御屋形様の策にござるか」

「そうじゃ。古河公方と関東管領の廃止により諸大名の調停は、幕府が取り仕切ることになった。されど今の幕府は混乱の極みにあって、その役割を果たせぬ状態にある。なればこそ関東の秩序を保つのは、関東に於いて最大の大名たる我が北条の務めとは思わぬか」

「まことに。それならば幕府への申し開きも叶いましょう。流石は御屋形様にござる」


氏康の信任厚い北条綱成より褒められ、氏政は鼻を高くした。


「これも左衛門佐の働きがあればこそよ。関八州統一の暁には、左衛門佐に一国を与えようぞ」

「懐深き御屋形様の御言葉、恐悦至極にございます」


言葉をかけられた松田憲秀が恭しく礼をする。


氏政は何かと父の代弁者であった憲秀が嫌いだったが、この時ばかりはその働きを素直に評価した。千葉との密議は全て憲秀が担当しており、僅かな期間で支度を調えた憲秀の手腕は余人に真似できるものではない。氏政は憲秀を父が重用した理由を知ることになった。


「されど左京大夫殿。千葉との係争を大義名分に里見との戦端を開くのは判ったが、上州は如何にするつもりじゃ。よほどの理由がなければ、義輝公は上杉を擁護しようぞ」


そう指摘するのは、一族の長老・幻庵宗哲(げんあんそうてつ)だった。伊勢早雲の末子にして北条の全てを見てきた老将である。幻庵は懸念は上州にあった。


上州に残っている上杉の兵は少ない。これを倒すのは今の北条家にとって容易なことだが、義輝が上杉に肩入れしてきた過去は北条の誰もが知るところ。幻庵が言うように非が明らかに上杉にあるという状況でなければ、義輝が北条に不利な裁断を下す可能性が強い。


「幻庵様の御懸念は尤もにございます。上方で義輝公が敗北し、義昭公が次の将軍となれば杞憂として済ませましょうが、そうならない場合も想定した上で動かねばなりますまい」


当代の氏政が、丁寧な口振りで幻庵へ説明を始める。如何に氏政といえど、幻庵に対しては一定の敬意を払わざるを得ない。これは先代の氏康にとっても同じであった。


「上州の件は、喜多條高広を使うつもりでおります」

「喜多條?あれはいま武田に属しておるはずだが」

「はい。されど甲斐守殿の挙兵により武田の家来どもは二つに割れつつあります。今ごろ箕輪城に入っている内藤昌豊は、国許に戻りたいと考えているはずでしょう」

「ふむ。そうなると喜多條は武田の支援を失い、箕輪を保つことは不可能となるのう」


幻庵は白くなった顎髭を擦りながらニタニタと笑みを浮かべて氏政の言葉に相槌を打っていく。既に氏政が何を考えているかなど全て見通し、それでいて熱を冷ますようなことを避けているようだった。


「はい。喜多條に残された道は、我らに従うことのみ。私は喜多條に厩橋への復帰を条件にある秘事を持ちかけております」

「その秘事とは、如何なるものかな?」

「城の内外より我らを挟み討とうという密約が上杉との間にあったと喜多條の口より語らせます。何せ喜多條は上杉の元家臣。繋がりがあったとしても不思議はありません」

「それを名分にして上杉を攻撃し、上州を手に入れるじゃな」

「左様にございます」


幻庵の問いかけに氏政は力強く答えた。


まさに完璧な作戦であると氏政は自負していた。佐竹や結城、宇都宮などの大名連中が反北条の立場をとってくるであろうが、先の二つの大義名分さえあれば上杉方に通じるものとして一網打尽にすればいい。


(上方の争乱は短くとも一年や二年は続くはずだ。しかも義輝が勝とうが義昭が勝とうが幕府の力は弱体化する。下手をすれば将軍家は昔日の如く細川や三好のような大名が支配する傀儡政権に戻るやも知れぬ。そうなれば儂の思うつぼよ)


関八州の統一を成し遂げ、その上で武田、今川、蘆名など周辺の有力大名と盟を固く結べば、幕府が関東へ介入することも叶わなくなる。その時は、それだけの力を北条家が有しているのだから、堂々と命令など無視すればいい。


関東の独立。それこそが氏政の思い描く夢であった。


=======================================


四月二十七日。

上野国・箕輪城


北条と上杉の連合軍が箕輪城を取り囲んで二月余りが経過した。これまで連合軍は何度か城へ攻め寄せたが喜多條高広の抵抗を前に敗退を繰り返すしかなく、ここ一月ほどは戦らしい戦を避けていた。


「武田の内紛に城方の士気は落ちつつある。いま一度、こちらから攻めてみるべきではないか」

「それでは悪戯に兵を失うばかり。これまでの合戦で結果は出ておりましょう。ここは兵糧攻めに徹しながら降伏を促していくのが得策にござる」


北条氏邦の本陣では、城攻めを主張する本庄実乃と兵糧攻めを主張する氏邦の不毛なやり取りが行われていた。いくら実乃が攻撃を主張しようとも兵の大半を仕切っているのは氏邦であり、その同意なくして城攻めは不可能。実乃には折れるしかなかった。


(いち早く箕輪城を落とし、北条には上州から出て行って貰わねばならぬというのに…)


実乃の焦りは日を追う毎に募っていく。


この頃になると様々な情報が軒猿によって実乃へ届けられていた。幕府方として武田信玄に叛旗を翻した甲斐守こと義信の挙兵。本庄繁長の叛乱を鎮めるべく長尾景勝が帰国したこと。上総での千葉と里見の対立。そして東海での今川家のこと。


それらを総合した結果、実乃は“やはり北条は信用できない”と断じていた。


(安房殿はもっともらしいことを述べているが、何か企んでいるのは間違いない。問題は北条がいつ動こうとしているかだが、我らの出来ることと言えば、厩橋に籠もって御屋形様の帰国まで持ち堪えるということしかないが…)


実乃に預けられた兵は僅かに二〇〇〇。それを以て北条と戦うには籠城戦しかない。既に金津新兵衛が密かに厩橋へ兵糧を集めており、いつでも籠城戦に移れる手配は済んでいる。ただ問題は、ここにある兵を無事に厩橋へ帰せるかどうかということである。


「ならばこういう策は如何であろう。武田方の将・内藤昌豊に城から出ることを認めてやるのです。武田が箕輪城の支援から手を引くとなれば、喜多條高広も大いに動揺いたしましょう。所領の安堵さえあれば、必ずや首を縦に振るはず」

「…………」


氏邦の提案に実乃は腕組みをして眉間に皺を寄らせた。悩んでいるのではなく、悩んでいる振りをしているのだ。


(ここだ!これを機に北条は動くはず…)


そう確信した実乃は、首を縦に振って承諾の意を表した。氏邦は満足そうに頷き、麾下の将・大道寺政繁に降伏開城の使者を務めるように命じた。


「御任せあれ。早速に城内へと赴き、必ずや城を開けさせて見せまする」


かくして箕輪城へ降伏開城の使者を送ることになり、政繁は箕輪城へ入って高広との会談に臨んだ。これまでも何度か両者のやり取りはあったが、全て城方が開城を拒否している。今回も同様かと思われたが、実乃が予想する通りに城方の士気も落ち始めていた。


「北条殿の御厚意を我らは受け容れたい」


氏邦より持ちかけられた条件に、昌豊が食いついてきたのである。


(御屋形様と若君の争い。儂がどちらに付くかは答えが出ておらぬが、このまま箕輪城へ居続ける訳にはいかぬ)


昌豊の心中は複雑だった。


かつて義信が謀叛した時は、信玄も義信も甲斐・府中にいて権限の全てを信玄が握っていたことから、信玄の下知に従うことしか選択肢はなかった。しかし、それは決して義信を嫌ってのことではない。正室の実家を攻められるという義信への同情は家中に大きく存在していた。故に信玄も義信の罰則を蟄居に留めるしかなかった。


(御屋形様は上方じゃ。その留守に若君が挙兵したとなると、従おうとする者も少なからずおるはず。諏訪を継がれておる四郎様では、家中は纏まらぬ)


義信への同情は未だに色濃く残っている。今年で五十を迎える信玄が、義信へ家督を譲ろうとしない意図を家来たちは量りかねていた。家中の誰もが義信に家督を継いで貰いたいと思っている中で、信玄だけが違う思惑を持っていることに昌豊は気付いている。


信玄は溺愛した諏訪御寮人の子・四郎勝頼に家督を譲ろうと考えていた。だが勝頼は自我を抑えるのが苦手な性格であり、どうしても周りに敵を作ってしまう質だ。反面、温和な義信の評価は家中でも高く、様々な合戦で上げた武功は決して勝頼に劣るものではない。


その義信が挙兵し、家中は割れた。重臣の大半は旗幟を鮮明にしていないが、穴山信君や小山田信茂は義信に味方した。そして箕輪城にいる昌豊は、一連の騒動から取り残されてしまっている。急いで戻る必要があった。唯一の心残りは、高広のことである。高広を見捨てて帰国することに、昌豊も抵抗がないわけではない。


「されど喜多條殿をこのまま見捨てられぬ。北条殿は喜多條殿の処遇を如何にお考えか」

「喜多條殿が我らに従われるならば、所領は安堵いたします」

「うむ。それを聞いて安堵した。喜多條殿、申し訳ないが我らは北条殿の申し入れを受けたく思う。差し出がましいかもしれぬが、喜多條殿も受けられる方が宜しいかと存ずる」


昌豊の呼びかけに高広は静かに瞼を閉じた。


(上杉に仕え、北条の次は武田かと思えば、また北条か。これでは喜多條高広は節操のない男と言われてしまうではないか)


思い悩む昌豊の横で、高広もまた別の思いに駆られていた。


元々上杉から鞍替えしたのは謙信に含むところがあったからではない。一人の武将として、今でも謙信の強さは尊敬している。しかし、謙信は自分を信じてはくれなかった。厩橋を守るという自らの言葉を却け、上泉信綱の献策を受け容れた。だからこそ無二の信頼を置いてくれる主君を求め、上杉を去る決意をしたのだ。


(このような思いをするのであれば、実城様にお仕えしていた頃の方がよかった)


かつての情景を脳裏に思い浮かべながら、高広は懐かしむ。そして北条の思惑とは別のところで、高広の心は揺れ動き始めた。


その時である。城兵の一人が飛び込んできた。


「申し上げます!俄に敵勢が動き始めました!」

「なに!?北条殿は我らを謀られたか!!」


高広は激しい剣幕で政繁に詰め寄り、辺りは騒然となった。しかし、仰天したのは高広や昌豊だけではない。当の政繁ですら何が起こっているのか判らなかった。まだ話の途中で、事を起こすのは高広をこちら側へ取り込んだ後のはず。少なくとも政繁はそう聞いている。


「上杉が去って行く…」


城内から見える光景は、上杉が撤退していく姿だった。不思議なのは、味方であるはずの北条側に何の動きも見られないことだ。


「いったい何が起こっているのじゃ」


その高広の問いに、答えられる者はいなかった。ただ城外では、慌ただしく事態は動いていた。


「厩橋へ戻る。者ども、脇目も振らずに走り続けよ!」


実乃は檄を飛ばし、兵たちに指示を出していた。


城内では恐らく何かしらの謀議が行われているはず。そう予見しての行動だった。無論、間違いであったならそれでいい。厩橋で変事が起きたという言い訳をすれば、北条は納得するしかない。どちらにしろ実乃の行動で北条の真意は量れるのだ。


「よいか!荷駄は全て捨ていけ。兵糧は城にたんと用意しておる故に心配せずともよい!」


箕輪から厩橋までは差して距離はない。兵力の関係から搦め手口を担当していた上杉勢は、幸いにも城の東側に布陣しているので、大半の者が無事に辿り着けるはずだ。後は疾風の如く駆け抜ければいい。


兵たちは実乃の命令に戸惑いを感じつつも、厩橋を目指して突っ走った。


「上杉に露見したか!所詮は留守居の者どもと思って侮ったわ!」


この上杉方の動きに氏邦は己の失態を悔やんだ。


上杉方に一定の疑念があったことは理解していた。それは実乃を始めとする上杉方の将の口調に僅かながら北条への敵意が込められていたからだ。ただ上杉は二〇〇〇。何も出来ないと高を括っていたことが仇となった。


「止むを得ぬ!上杉を討て!討てッ!!」


氏邦は声を張り上げて下知を飛ばすが、謀略を見破られたばかりでなく初動でも躓いてしまう。


北条勢の大半は、この時になって初めて上杉を討つことを報されたからだ。慌てて槍の矛先を変えて上杉勢を追っていくが、なかなか追いつけるものではない。ようやく追いつけたのは、厩橋城の眼前に流れる利根川付近になってからだった。


「お…おのれ…!!」


氏邦が歯噛みして悔しがっても遅かった。上杉方の死傷者は一〇〇にも満たず、殆どの者が厩橋城へ駆け込んだ。城門は堅く閉ざされ、その周りを追いついてきた北条勢一万が取り囲んだ。


そして包囲が解かれた箕輪城では内藤勢が信濃へと引き揚げ、喜多條高広が一人取り残されることになった。


「…儂は何なのだ。何のために戦っていたのだ」


高広の嘆きは、誰にも聞かれることなく風の中に消えていった。


=======================================


五月四日。

陸奥国・赤館城


上杉謙信からの依頼で奥州へ兵を出している佐竹義重の許にも北条勢の動きが届き始めた。上州では北条氏邦が厩橋を囲み、上総へは当主の氏政が三万の大軍を率いて出陣したという。今のところ佐竹領が犯される心配はないが、氏政が里見の次に結城や佐竹を狙ってくるのは目に見えている。


「儂が退けば、蘆名は追撃してくると思うか」


義重は淡々とした表情で、家中一の智恵者である東義久へ訊いた。


「それはないでしょう。蘆名の眼は西を向いてござる。我らとの戦いに執着はござるまい」

「ふん。儂など眼中にないと申すか」


そう言って若き大将は、本郭の西側にそびえ立つ大櫓を見上げた。そこに盛氏がいる確証はないが、義重は見下されているように思えてならなかった。


常陸の大半を領する佐竹の当主とはいえ、所詮は若輩者。奥州一との呼び声高い止々斎(ししさい)こと盛氏とは、戦歴が格段に違う。相手にされないのも無理はない。


「眼中にないのは御屋形様も同じにござろう。此度の出陣で厩橋中将殿との義理は果たし申した。ここからは我ら佐竹のために動く時にござる」


義久の言い分は義重も理解するところだ。今や上杉謙信は関東管領ではなく、その命令を無視したところで咎められることはない。ここで佐竹が退けば、蘆名の枷は外れて越後で戦う長尾景勝が窮地に陥る可能性は捨てきれない。それは確かだろう。


(ただ止々斎が家運の傾きかけた信玄の思惑に乗るであろうか)


義重の疑問はそこだった。


佐竹が謙信の依頼で兵を出したのは、武田に与するであろうと思われる蘆名の注意をこちらへ向けさせるためだ。その役目は充分に果たしたが、その間に信玄を巡る状勢は急変している。義信の挙兵で家中は二分され、本庄繁長の叛乱も頼りとしていた揚北衆の一斉蜂起は成らずに単独に終わっている。故に自分が盛氏の立場なら、対立が深まっている二本松義国を攻める。それが蘆名の版図拡大に繋がるし、何も沈みゆく武田に気兼ねする必要はないはずだ。


同様のことが佐竹にも言えた。


「佐竹のためか…。まずは父上の悲願だった常陸の統一、そしてその後は…」


この後、坂東太郎と称されることになる佐竹義重の瞳には、何処までも続く関東平野が確かに映っていた。




【続く】

遅くなりました、次話投稿です。


今回は関東編となります。北条が厩橋を囲んだ経緯と他の地域の情勢を描いていますが、これ以降の話は実のところ次章となってしまいます。余り関東の話が進展しないことになってしまいますが、書いてしまえば別の地域でのネタバレも書かざるを得なくなるのです。今川の件にもちらっと触れましたが、これもその一つです。つまり徳川との合戦で何かしらの結果が出ているということになります。


それは次回から二話ほど使って書いていく予定です。

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