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第1話 幼馴染を振ってみた

 私には生まれたころから一緒にいる幼馴染がいる。

 彼はカッコよくて優しくて私のことをいつも助けてくれるそんな人だ。

 そんな彼はいつも私の家に来てくれて家事などをしてくれていた。

 本当にうれしくていつもお礼を言っていた気がする。

 中学の終わりの私から告白して付き合いだしたときは本当に幸せだった。

 でも、高校に上がってからなんだか海星と顔を合わせるのが恥ずかしくて彼に冷たく当たってしまった。

 まあ、冷たく接するというよりはそっけなく接していたといったほうが正しいけど。

 だから私は彼を振ってみることにした。

 勿論冗談だけど。


「正直私、あんたのこと全く持って好きじゃなかったのよね。まあ、今までは勉強も教えてくれたし掃除とかもやってくれて都合がよかったから付き合ってあげてたけどもういいや。イケメンの先輩にも告白されたしもう別れて。あと、この事父さんと母さんには言わないでね。面倒だからさ。じゃあね~」


 言ってすぐに私はその場を離れて家に帰った。

 正直言い過ぎたかとも思ったけどきっと海星ならいつもみたいに朝家に来てくれると思っていた。

 でも、次の日海星は私の家に来てくれなくて不安になって私は海星の家に行ってみることにした。


「すいません。海星家にいますか?」


「あら、茜ちゃん。海星なら昨日から友達の家に泊まってるわよ?」


「え?そうなんですか。ちなみにその友達って?」


「そこまではわからないわ。あの子そういうことを詳しく話したがらない子だから」


「そうですか。ありがとうございました」


「海星に何か用があるなら私のほうで言っておくわよ?」


「いえ、そんな用があるわけじゃないから大丈夫です」


「そう?ならいいけど」


「はい。失礼します」


 どうやら海星は今日家にはいないらしい。

 でも、海星が私以外の人と遊ぶところなんて見たことない。

 というか、付き合ってから私が私以外の人と遊ばないでっていったから遊んでないはずなんだけど。

 なのに、お泊りするほど付き合いの長い人がいるの?

 なにそれ!? 許せない。


「でも、もしかしたら海星がおばさんに嘘ついてるのかもしれないし。う~ん」


 でも、もし嘘をついてるとして海星はどこに泊まってるんだろう?

 考えれば考えるほどにわからなくなる。


「もう! こんなこと考えても何もならないし適当にゲームでもしてようかな」


 いつもは海星がそばにいてくれたけどこうして海星が来てくれないと本当に悲しい。

 やっぱり言い過ぎたのかな?


「でも、こういうのは確認してみるべきだよね。海星が本当に私のこと好きならきっと戻ってきてくれるよね!」


 私は自分にそう言い聞かせて再び画面に集中する。

 海星は朝家に来てくれなかった。

 次の日も海星の家に言ったけど海星はまだ家に帰っていないらしい。

 三日も海星が誰かの家に泊まってるなんて今まで一緒にいて初めてかもしれない。

 それが私以外っていうのがまた複雑だ。


「でも、明日は学校があるし久しぶりに海星に会えるんだ!放課後にどこか遊びに行こうかな?」


 眠くなってきたし、今日は寝ようかな。

 眼を閉じるとすぐに睡魔が襲ってきた。

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