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百物語  作者: Ritsu
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其ノ壱 鏡

 学校の七不思議の一つとして午前4時44分に4階のトイレの入口から一番奥の鏡を見たらこの世のものではないものが鏡の中に現れてしまうという噂話があった。昼休みに友達と何気なく話していた僕はつい見栄を張ってしまい、「そんなわけないwただの噂だろ!」と嘲笑気味に言い放ってしまった。すると友人達は「じゃあ今夜一人でその鏡を見に行けよ」と、言われてしまった。「当然だ。確認しに行ってやるよ!」と、僕も続けざまに言った。

 夜になった。いや朝になったと言ってもいい時間だろう。夏の暑さが夜にも残る中、風だけは少しだけ涼しかった。なんだか不気味だ。僕はさっさと用を済ませるために懐中電灯を片手に学校に侵入した。門を登ったり監視カメラに映らないように迂回していると、刻一刻と時が進み例の時間に間に合わなくなりそうになった。僕は慌てた様子で廊下を走るギリギリで駆けた。四階のトイレの入口前に着いた。「鏡をのぞくだけだろ…」緊張した息遣いでボソッとささやいた。鏡は全部で三つある。まず一つ目、そこには緊張のせいで表情の一つない普段の僕の顔が映った。「ふう〜wビビってて草」一人でつぶやいた。少し緊張も解けた。二つ目には少し笑顔の含んだ自分の体が映った。そして三つ目だ。僕は懐中電灯の明かりを頼りに最後の鏡を覗き込んだ。すると、そこには、、、「なんだよ…何も映ってないじゃないか。」僕はため息交じりに少しがっかりしながら学校を後にした。


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