トーテムポール殺人事件 問題編
〈現場見取り図〉
被害者:青井 壮太郎
一人暮らしの大学二年生。異文化研究の道を志していた。中でもトーテムポールがお気に入りらしく、部屋の壁際に立て、友人たちに自慢していたほどだった。
発見時の状況
真面目な学生だった被害者が数日間連絡もなく講義やバイトを休み、不審に思った友人がマンションの管理人に相談。管理人のマスターキーで部屋に入ったところ、自室で死亡しているのが発見される。
死因は頭部への強打による脳挫傷で、発見時、トーテムポールが被害者の頭部に重なるようにして倒れていた。トーテムポールは元々土台に欠陥があり、倒れやすくなっていたと友人は証言している。
部屋に強引に押し入られた形跡や争った形跡はなかった。また、玄関やベランダに通じる窓は当初鍵がかかっており、現場は密室状態にあった。なお、玄関はオートロックではなく、部屋の鍵は被害者が所持したままだった。合鍵は存在しない。
死亡推定時刻は、連絡が途絶えた日の深夜。
その日、被害者は機嫌がよかったのか、自室で歌を歌っていた声が聞こえたと両隣の住人は語った。またそれとは別に、「おい、大丈夫か!」という叫び声をマンションの前を通った人間が聞いていた。
事件の結末
警察はこの死をただの事故死とは片づけず、とある人物を事件の重要参考人として挙げた。
【問題】
警察が事件の重要参考人として挙げたのは誰か。