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極道転生記  作者: ぶっくー
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第一話【転生そして異世界】

前回の続きです。いよいよ異世界に転生します。

誤字などがあればどんどん指摘してください。

   第一章【転生そして異世界】

   一話 転生   

 そして、今の状況になるわけだ。

「親父、今までお世話になりました」

「うむ」

 俺は少しにやけたように見える親父に一礼して事務所を出ていった。

 親父は何故あの場所に、殺し屋を送り込んでいたあの危ない現場に俺を送り込んだのかは考えればすぐにわかることだった。

「はあ、殺されはしなかったが厄介払いは成功したというわけか…親父」

「これで俺は二十五歳のおっさんニートか」

 俺はこれから捕まるかもしれない。

「人を一人殺したんだ。捕まってもおかしくないよな」

 ただ逃げる気はなかった。

 どうせ元ヤクザのチンピラなんてどこに行ってもダメだ。大人しく捕まって牢屋で生きていくと心に決め、とりあえず最後の晩餐と称してコンビニに向かった。

 いつも吸ってるタバコとライター、そしてビールを買って近くの公園のベンチに腰をかけた。

 ビールの缶を開けて一口飲み込み、タバコを箱から出して火をつけた。

 深く吸い込み、煙をはきだす。

 その瞬間。

 どこかで聞いたことあるような大きな音が聞こえてくる。

 パンパン

 背中が熱い。

「あつい、いてえ」

 俺は撃たれたのか、考えてる間も無く意識が遠のいていく。

 倒れ際に後ろを見ると、スーツ姿の男だ。

「任務完了。報復は成功した」

 その一言で俺は察した。

 さっき俺が殺した殺し屋の仲間か何かだろう。

 瞼が徐々に下がっていき、完全に意識を失った。

「おい、起きろ」  

 なにか声が聞こえる。

「ここはどこだ?」

 目を開けるとそこは、周りは青く俺の下には真っ白な雲のようなものがそこにあった。

 俺は雲の上に乗っているのか?

「やっと起きたか小僧」

 目の前には、自分は神だと言わんばかりの白い髭を生やし、白い服を着ていて杖を持ったジジイがいた。

「ジジイ誰だ?」

 俺は問いかけた。

「ジジイとは失礼だな。ワシはお主を復活させてやろうと思っておるんじゃ」

「復活?ああ、俺は死んだのか」

「妙に冷静じゃな。そうじゃお主は死んだ」

 そういえば、俺は撃たれて死んでしまっていたのか。

「ってことは、ここは天国か何かか?」

「まあ、それに近いところじゃ」

「復活なんてさせなくていい。あの世界はつまらねえ」

「ホッホッホ。面白い小僧じゃ。だが、元の世界に復活させてやるなんて誰が言ったんじゃ」

 俺は首を傾げる。

「どういうことだ?」

「そのままの意味じゃよ。お主を元の世界とは異なる世界。所謂【異世界】に連れてってやるといってるんじゃ」

 言ってる意味がよくわからなかったが、どうせ俺は一度死んだ身。

 俺は承諾した。

「わかった。なんでもいいから早く連れてけ」

「そうくると思っとったぞ。」

 目の前の神様もどきは杖を俺に向けて何わからない言葉を言い放った。

 その瞬間目の前が真っ白になった。

 死に際と同じで意識が遠いて、ついには意識を失ってしまった。

 目を覚ますとそこは、霧が立ち込める森のような場所だった。

「なんだここ」

 俺は暗く、ジメジメした場所の土に倒れていた。

「あのジジイ、もっといい場所に飛ばしやがれ」

 俺は立ち上がり、あたりを見回す。

「ほんっとうに木しかねえ場所だな。しかも霧のせいで奥が全然見えねえ」

「とりあえずこっちの方に歩いてみるか」

 俺は自分の勘に頼り、適当に歩いた。

 暫く進むと、木があまりなく開けた場所についた。

 そこは、広場の真ん中に焚き火をしていた後のとうなものがあった。

「ここは、誰かが住んでんのか?」

 暫くあたりを探索していると、ドンッドンッと大きな足音のようなものが近づいてくるのがわかった。

「なんだ?でっけえ巨人でもいるっていうのかよ」

 冗談混じりに俺は微笑したが、音の正体が分かった時に俺の顔から笑顔は消えていた。

 そこには、身長五メートルは優に超えている化け物が立っていた。

 顔は豚のようで、口には牙、そして手には丸太をそのまま持ち上げているような緑色の奴が立っていた。

「嘘だろ。あれはなんだ。新種の豚か何かかよ」

 俺は驚きと恐怖のあまり、その場で立ちすくんでいた。

 すると、化け物がこっちを向き俺の方へと歩いてきた。

「おい、くんじゃねえ」

 勿論俺の言葉など届くはずもなく、化け物は俺のそばまできて、丸太のような武器を振り下ろしてきた。

「やべえ、俺また死ぬのか」

 死を覚悟したその時、何かを殴った時のような鈍い爆音が鳴り響いた。

 気づけば、目の前の化け物は倒れていた。

「大丈夫か?」

 目の前にはウエスタンハットのようなものが被ったいかにも、西部劇のガンマン風の男が立っていた。

「あの、ありがとうござい ます」

 呆気に取られながらも助けてもらったお礼をする。

「おう、お前みたところ【転生者】か」

「転生者?まあ、神みたいな人に転生はさせてもらいましたけど」

「ほお、神みたいな人?そうかそうか、見所ありそうじゃないか」

「どういうことですか?」

「はっはっはっ、そのうちわかることだ。俺はそろそろいくぜ、お前もとっととここから離れろよ。あっちの方に行ったらいいぜ。達者でな」

 そう言い残してあっという間にどこかに消えてしまった。

「ハットのせいでよく顔も見えなかったな。それに名前も聞いてなかった。てか瞬間移動でもしたのか今の速さ」

 いつか、恩を返せたらいいなとか柄にもないことを思いつつ目の前の化け物に目を向ける。

「見れば見るほど君が悪いなこいつは。こんな化け物が沢山いる世界なのか?とんでもないとこに送り込んでくれたなあのジジイ」

 そうこうしてるうちにまたさっきと同じような足音が遠くから聞こえてきた。

「やべ、またあいつらがくる前にとっとと逃げるか」

 俺はさっきの男が指差していた方へと早足で向かった。

読んでいただきありがとうございます。

次回も是非よろしくお願いします!

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