【プロローグ】
こんにちは。
ぶっくーと申します。僕は普段からヤクザ映画やマフィア映画、そして半グレ小説などを読んでいます。
自分自身全く小説のルール等は素人なので文が変なところなどは、ご指摘お願いします。
ヤクザを転生させたら面白うと思って書き始めたので是非とも読んでください。
宜しくお願いします。
【プロローグ】
「お前を今日をもってこの【大蛇組】を破門とする。」
「え?ちょっと待っ」
俺の言葉は遮られ、大蛇組大蛇組長の蛇池組長
、俺の親分は話を続ける。
「そして、今日をもってわしとお前【九竜大牙】との親子関係は【絶縁】とする。
俺はかなり焦り、放心状態になりつつも、なんとか言葉を絞り出す。
「な、なんで俺がこの組を抜けなきゃいけないんですか親父!」
カーテンを閉められ、壊れかけた蛍光灯がついた薄暗い部屋に暫くの沈黙が続く。
五分程だろうか、俺の中では何時間にも感じた沈黙が続いた後、親父は口を開く。
「理由はわかってんだろ、とっととこの事務所から出て行け」
そう、なぜ俺がこの組を破門となり、五年間慕ってきた親父に見限られたか、その理由自体は自分の中でわかっていた。
あれはつい先日、十二月二十四日のクリスマスイブだった。
世間がやれサンタだのプレゼントだのと活気付いていた日の話だった———
【極道】などというかっこいい呼び方が全く似合わない大蛇組の若衆ヤクザ、所謂ただのチンピラヤクザだ。
普段は他の組員がケツ持ちをしているホストクラブやキャバクラ、半グレ連中の上納金を回収する係だ。
そんな俺は、この日先日逮捕された兄貴分のシノギを任されていた。
兄貴は組の中でもアガリを組長にかなり献上しているため、組の中でも立場は上の方だった。
そんな兄貴の主なシノギは、危ない薬の売買をしている連中を仕切っていたり、そんな薬を使った違法風俗店の経営だ。
いつもなら、仕切りをして金を受け取って終わりなのだが、今日に限っては違った。
今日俺が任されていた仕事は、兄貴が仕切っていた違法店で働いている女が仕事をほったらかしていなくなった。
その女の居場所がわかったので、俺が説得して連れ戻すという仕事だ。
この時点で俺の中ではあまりいい予感はしていなかった。
クリスマスツリーで彩られた街を車で1時間程走らせたところに向かった。
そこは先ほどまでのカップル達でいっぱいで活気付いていた街とは一風変わってかなり廃れた悪いオーラがただよっている廃墟と化した家だった。
「本当にこんなところにいるのかよ」
俺は車を近くの路上に停めて、車から降りて一軒家の中に歩みをすすめた。
ドアを開けるとギーギーと嫌な音が耳に伝わる。
中に入り、今にも抜けてしまいそうな床を歩く。
「不気味すぎるぜ」
奧の部屋からなにか物音がしてきた。
「女の声か?」
誰かと喋っている声が聞こえてきた。
俺は一番奥の部屋の前つき、ドアノブに手をかけ、一度深呼吸してドアを開けた。
中には逃げ出した女性と思われる黒髪でロングの女がいた。
服装はボロボロでまるで奴隷のようにも見えた。
「大丈夫かー、大蛇組の九龍だ」
女がこっちに目を向け、なにかを言いそうになったその時、女は勢いよく何者かに殴られ床に倒れ込んだ。
「お〜、遅かったじゃねーか」
そこには、偉そうに立っている真っ黒なスリーピーススーツ姿でオールバックにした金髪の男が立っていた。
男はつけているサングラスを外し、話を始める。
「俺は殺し屋だ」
「え?殺し屋?」
何の話だかさっぱりわからない。
殺し屋という職業はもちろん知っているがなぜそいつが、兄貴の仕事で働いている女と一緒にいるんだ。
そしてなぜ女のことを殴った。
「そうだぜ、わからないか?ヒットマンだよ」
男は少しにやけつつ話を続ける。
「なにがなんだかわかってないようだな、説明してやるよ」
男は続ける。
「この女は最近全然稼げてねえ、その上、お前の兄貴分を騙して逃げようとしやがったからお前んとこの組長に言われて消しにきたんだよ」
男はスーツの中から真っ黒な銃を取り出して女に向ける。
女は怯えて泣き始めた。
「じゃあな、あの世で神にでも使ってもらえクソアマ」
男が引き金に手を掛ける。
「やめろ!」
自然と怒りと気持ち悪さで声が上がった。
「あ?てめえ自分の組長の命令に背くのか?」
俺は普段組の上の連中にしか持たされていない銃をスーツから取り出し、咄嗟に男に向かって四発撃ち込んだ。
パンパンと銃声が四回廃墟に鳴り響いたあと、男は倒れた。
最後の息で男は言った。
「て、てめぇこんなことしてタダで済むと思うなよ」
その一言を残して男は息絶えた。
銃を撃ったのは初めてだ、ましてや人を殺したことなんてなかった。
俺は腰が抜けてその場に座り込んだ。
それを見て女が近づいてきて俺に話しかける。
「ありがとう」
俺は逃げ出した女を助けた上に親父が雇った殺し屋を殺してしまった。
これは只事じゃない、だが今は後のことなんて考えてる余裕はなかった。
「ああ、俺は殺っちまったのか」
「私のこと助けてくれたんでしょ?あんな汚い仕事私はもうやりたくなかったの」
「そうか」
俺は引けた腰を持ち上げ、女を連れてこの家を後にして車に乗り込んだ。
車を走らせた後は何故か気持ちが妙に落ち着いていた。
「あの、あなた大丈夫なんですか?」
女が問いかけてきた。
「ああ、もういいんだ。どうせ俺はうだつのあがらないチンピラヤクザだしな。」
前々からこの仕事は俺に向いていないんじゃないかと思ってたところだった。
「そうなんですね。助けてくれてありがとうございました」
「これからは頑張って真っ当に生きろ」
「はい」
時刻は既に深夜二時を回ろうとしていた。
さっきまでの活気溢れた街も夜の闇にのまれ静寂に包まれたいた。
「私家この辺の近くなのでこの辺でここまでで大丈夫です」
「そうか、わかった」
車を近くの路上に停めて女を降ろす。
「ありがとうございました」
「おう、気をつけて帰れ」
俺はこの場所を後にし再度車を走らせ事務所へと向かった。
プロローグいかがでしたか?なぜ大牙が組を破門になったかを書いています。
とっとと異世界転生してほしい方。申し訳ありません。
次回からは異世界編がスタートするのでどうぞ宜しくお願いします。
文や句読点などおかしなところがあれば遠慮なくご指摘ください。
読んで頂きありがとうございました。