村人Cの叫び
貴方はゲームの中の住人に優しくしていますか?
この小説は私がゼルダの伝説「ブレスオブワイルド」で猛威を振るいまくったハテノ村の村民さん達の気持ちを考えてたらできました。
村人Cの叫び
私の仕事は一つだけ。街に来る勇者に、「ここは〇〇街です。」という、モブ中のモブな役割だ。生まれた時に一度このセリフを言ったきり大した活躍はない。どうせなら村人Aのように勇者に何気なさそうな独り言でヒントを与えたり、村人Bのように勇者にお願いをしたりできるのならまだいいだろう。いっそ、村人その他大勢のようにパラパラとあるくエキストラの方が、私みたいな村人Cよりもマシだ。何故ならA B Cの村人は時に勇者に危害を加えられてしまうことだってあるのだから。私達は製作者の意図に反した使い方をされても文句は言えない。そういうふうにプログラムされているからだ。でも、私達は確かに生きているのだ。私にだって家族はいる。背景にも出てこないが、確かにいるのだ。ああ、いつかそのことに気がついた誰かが勇者の皮を被った悪魔どもを罰してはくれないだろうか。そして、祈ることしかできない我々に平和をもたらしてくれ。