予想外な図書室での出会い
昼休みになって、僕は図書室に向かった。
また、如月さんに逢えると思ったから。
深呼吸をし、図書室のドアを開けた。
あれ?。居ない。
居るのはいつも図書室に来ている人だけだ。
待っていたら来る気がするから、
とりあえず本でも読んで暇を潰そうと思い、
しばらく本を読んでいると、
「あの、すいません。」
という何だかか細い声が聴こえた。
多分いつも来ている人だろう僕は、何か悪いこと
でも、しただろうか?と、
不安になりながら言った。
「何ですか?。」
「いつも一緒にいる人は、
今日はいないんですか?。」
「今日は、何故か図書室に来ていないんです。」
「そうなんですか。」
「どうしてそんなことを?」
「あなたとあの人の話の内容が凄く楽しくていつも
耳をすませながら聴いていました。」
「ごめんなさい。」
「こんなことするなんて気持ち悪いですよね。」
「そんなこと無いです。」
本当にそんなことは無いと思った僕だってクラスの
奴らの話をこっそり聴いて流行りを、
取り入れたりしていたから。
「あの、この距離だと私の声が聴きづらいと思う
ので、近くに行っていいですか?。」
「はい。いいですよ。」
普段本や如月さんに集中していて気が付かなかった
けれど、いつも来ている人はツインテールで
べっこう飴のようなフレームの眼鏡をかけていた。
「あ、そうだ名前教えてくれませんか?。」
と、いつも来ている人は言った。
「藤堂弥生と申します。」
「もしかして弥生ちゃん?
ほら、前、家が隣だった。」
言われてみれば前、近所に住んでいた一つ年下の
女の子に似ているかもしれない。
確か名前は…。
「もしかして、桜ちゃん?」
「はい。そうです。成瀬 桜です。」
「弥生ちゃん。なんか印象変わってて、
分かんなかったです。」
「桜ちゃん、こそ眼鏡かけてるし、
最初、全然分からなかったよ。」
それから僕たちは、沢山昔のことを話した。
どうやら桜ちゃんは、僕のことを女の子だと
思っていて、気が付かなかったらしい。
「だって、弥生ちゃん可愛いかったし名前も女の子
みたいだったからです。」
「可愛いかった。って今は?。」
「今は、格好いいですよ。」
これ思ってるの作者だけでしょうか?。
眼鏡男子とか、眼鏡女子って良いですよね。