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ユー
日本人剣士は街外れの寺に着いた。
老師と李が出て来た。
「どうしました」老師が聞いた。
「街で人を切ったら役人に追われて」日本人剣士は正直に言った。
「事情があったのでしょう。中で休んで下さい」老師が言った。
日本人剣士は水を飲むと事情を話した。そして早川龍之助と名乗った。
夜
将軍は部下と酒盛りをしていた。
「少林寺の残党を始末するのが俺達の役目だ」将軍は言った。
「何か、情報はあるか?」と続けて言った。
「日本人がもめ事を起こし逃げました」部下が言った。
「そうか。そいつも逃がすな。捕まえてこい」将軍は言った。
「わかりました」と部下が答えた。
「将軍。ユー樣がおみえになりました」
「通せ」
ユーが現れた。
「ユー」
「カン、少林寺の奴等に手こずっているのか」
ユーが言った。
「まあ、早く仕事を終わらせたいからな」将軍が言う。
「で、どこにいるんだ?」ユーが言った。
「今探しているところだ」将軍が言う。
「よし。俺も協力しよう」
「まあ、今夜はゆっくりしろ」将軍が言った。
「わかった」
「ユーを部屋に案内しろ」将軍は言った。