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仲間の死
明末清初
中国
福建省の浜辺
二人の男が縛られ座っている。
二人の脇には清の兵隊が立っている。
その様子を将軍が見ている。
「殺れ」将軍が言うと兵隊は蹴りを縛られた二人の男の脇腹に入れた。
「ウグッ」二人は血を吐いて死ぬ。
その様子を将軍は満足げに見て言った。
「これで少林寺の残党が減ったな。ワハハハハ」
「行くぞ」そう言って将軍達は去って行った。
李英風は浜辺を馬に乗り走っていた。
空は青く雲は白い。
やがて遠くに二人の遺体が見えた。
「遅かったか」李は呟き、苦い表情で二人の遺体を馬に乗せ走って行った。
圃田の街
日本人の剣士が歩いていた。
前から二人の中国人剣士が来る。
二人は日本人剣士に着付くと剣を抜いた。そして言った。
「日本人は国に帰れ」
日本人剣士は無視した。
すると二人は切りかかって来た。
一瞬、日本人剣士が抜刀すると二人は倒れた。
二人の血が地面に流れ出る。
日本人は歩き去った。