表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
33/82

2017 5 26

私はある意味自分の殻に閉じ籠っていたんだろうなって思った。今日までずっと一人だと思い込んでいた。友達と呼んでいた人達との再開が怖かったのだ。今こうして息をしている私という存在はあの頃とは違う。心の底から純粋に楽しかったあの頃の自分と現実を前にしてどうしようもなくなりただ逃げ続けてきた今の自分。楽しかったからこそ今の自分を見せたくなかった。私はあの頃とは違う変わってしまった。こんな自分を見せたくない。接し方が解らず距離をおいて。本当は皆と話したいのに、遊びたいのに。今いる私がそれをさせなかった。我が儘なんだろうな。嫌なことは嫌だから。嫌いなのはとことん嫌いだから。私が私を嫌うように私は世界が嫌いになっていたんだと思う。私は我が儘だ。そして卑怯だ。臆病だ。自分にすらまともに本音を言えない愚か者だ。そうして視界が暗くなっていつしか誰にも見られなくなる。当然だ。何しろ私が招いた結果なのだから。私が望んだ結果なのだから。...果たして本当に望んでいたのだろうか。本心から望んでいるのならこうして旧友にすがろうとはしないはずだが。私は困惑している。迷っている。色んな仮面を被りすぎて、本当の自分が解らなくなっている。笑っている仮面、怒っている仮面、泣いている仮面。果たしてどれだったかな。個人的にはこれら全ての仮面は本物であり偽物だと思っている。否定しようが何しようが、これらの仮面は私自身から産まれたもの。ならこれは本物ではないのだろうか?この仮面は私を彩る花であり私の一部なのだ。しかし私という存在は一つしかない。ならどうする?私はこうした。自分を見せたくないから仮面を演じていたのだ。無意識に。いつからこんな面倒なことをしていたからはっきり言って解らない。気付いた時には自分も仮面も使い物にならないくらいボロボロだった。後悔はしていない、けど、疲れた。演じている間はそれこそ本心のようだった。まるで私みたいだった。仮面に命が宿るとこんな気持ちなんだろうなと思った。けど、偽物は本物にはなれない。偽物は偽物でしかないのだ。無理な負荷をかけ続けた私の体と仮面は徐々に崩壊していった。正直、何もかもが嫌だよ。全部投げ捨てたい。そうしてだんだん寂しくなって、今まで避けてきた扉に手をかけた。...友達は優しかった。もしかしたら友達にも嘘を演じていたのかもしれないのに、それでも友達は私に優しかった。私が今まで積み上げてきた偽物の塔がガラガラと音を立てて崩れていくのが解った。明るかった。眩しかった。友達という存在はこんなにも暖かな光だったんだな。人は一人では生きていけない。人は誰かと共にしか生きていけない。そっと崩壊して瓦礫と化した塔を見つめた。これでいいんだ。また一から積めばいい。何年かかるから知らないし死んでも完成しないかもしれない。でも、積み上げた人生が本物なら、たとえ途中だったとしても最高に輝かしい物になるんじゃないのかなと私は思う。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ