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第六章

アグルとイブは学校の入学式にいた。アグルとイブは同じクラスになっていた。普通ならホッとしたり、喜んだりするであろうはずが二人は浮かない顔をしていた。そんなとき、生徒会長のジンが一人で歩いていたイブに声をかけた。

 「あれ?一緒にいたあの男の子は?一緒じゃないのか」

 「いえ、その…色々ありまして別々に来たんです。」

 「ふーん…そっか、なら早く新しい友達を見つけなよ」

ジンは少し嬉しそうな顔をして廊下を歩いていった。イブは深い溜め息をついて教室に入った。イブが教室に入るとすぐに他の女子が集まってきて色々と話始めた。一方、アグルの方にも男子が集まって色々と話をしていた。アグルは笑顔を見せずにただ話を聞いているだけだった。


その後、実技試験が始まった。試験内容は戦闘能力と学力試験であった。試験の結果はD~Sまであり、イブはD。アグルはSだった。そのせいなのか、クラスのみんなの態度が一変してイブのことを毛嫌いするようになっていた…この学校は成績がすべてであり、どんなに片方が良くても意味がないのであった。

 「はぁ…」

イブが溜め息をついていると、生徒会長のジンが声をかけてきた。

 「ランクDだったか…期待していたがこの程度とはな」

 「嫌みですか?ならやめてください」

イブは怒った顔でジンを睨み付けた。そのとき、いきなり他の生徒会の人々が現れて告げた。この学校では自分より上のランクの人の言うことを聞き、反抗したり相手に失礼な態度は禁止されている。イブはそれを破ったのだ。ジンはイブに告げた。

 「君は今、この学校の校則を破ったのだ。適切な処罰をするために、生徒会室までご同行願う」

生徒会はイブを強制的に生徒会室に連れていった。アグルはその光景を見ていた。周りの人たちは陰口を漏らしていた。

 (この学校は成績が全て…そんな校則をなぜみんなは守るんだ)

アグルはみんなにトイレに行くと言い、イブ達の後をつけた。


イブは生徒会室に連れてこられると投げ飛ばされた。投げ飛ばされた部屋には他にも生徒がいた。

 「え?ここは何?」

 「調教室とでも言うのかな?簡単な罰則をする場所さ」

その部屋には女子生徒が多く、みんな体のあちこちが傷ついていた。

 「この人たちに何をしたの?」

 「またタメ口…反省してないのかな?」

 「ふざけないでよ!こんなの、許されるわけないじゃない!先生に言ったらすぐに駆けつけて…」

ジンはイブの言葉を遮って言った。

 「先生に言わないように痛め付けてやるから安心しろって…どっちにしろ、お前がここから出なきゃ言えないけどな。はははは」

ジンはまた後で来ると警備の生徒会の人に言ってどこかに行ってしまった。イブは周りの子に話を聞いた。

 「あなたの名前は?」

しかし、ほとんどの人は怖がって名前を喋ろうとしなかった。そんなとき、一人の女の子と男子が声をかけてきた。

 「もしかして、さっき来た人?」

 「はい…そうですけど」

女の子は笑顔で自己紹介をした。

 「私の名前はルカ。よろしくね?」

 「俺の名前はリッド。よろしく!」

 「イブです。よろしくお願いします」

男の子は自己紹介を終えるとすぐに話を持ちかけた。

 「ここではな、生徒会長が気に入ったやつを拉致して連れてきてるんだ!だから女子生徒が多いんだ。」

 「え?じゃあ、あなたはなぜここに?」

 「俺は会長に暴言を吐いてここに来た」

 「私は一緒に居たから連れてこられたの…」

リッドはここから出て、先生に報告しないかと言った。イブは同じことを考えていたのですぐに話に乗った。

 「とりあえず、警備が一人だからそいつを片付けて逃げる。そしたらすぐに職員室に行って報告するんだ!」

 「わかった。まずは、あの警備を倒してからだね」

イブとリッドは二人がかりで警備の人を気絶させたらすぐに廊下に出て職員室に向かった…しかし、そこには生徒会長と生徒会役員5人が待っていたのだ。

 「やはり出てきたか…あの警備は辞表させてっと、まずはお前らを半殺しにしてからゆっくり処罰を考えるか…」

イブとリッドは悔しそうな顔をした。二人に生徒会役員の人達が光龍波を放とうとしたとき、いきなり二人の後ろから光龍波が飛んできた。それを受けた二人の生徒会役員は5メートルほど後ろに吹き飛んだ。ジンは驚愕の顔をして二人の後ろを見た。そこにはルカとアグルがいた。

 「アグル君?なんでここに?」

イブはびっくりした顔でアグルの方を見た。アグルはイブに怒った。

 「自分の力量と戦力差を考えて行動しろ!考えないでそんなことをするからこうなるんだ!」

ジンは光龍炎を剣の形に変えてリッドに斬りかかった。アグルはそれよりも早く光龍炎の剣を出してジンの剣を斬った。ジンの剣は消滅した…アグルは自分の剣をジンに向けて言った。

 「お前は最初に声をかけてきたのはイブが気に入ったからだろ?だから俺が邪魔だった。竜を操って襲わせて、俺を巻き込んで殺すつもりだったんだろ?」

ジンは自分の計画を言い当てられ、アグルに言い放った。

 「その通りだよ!まさかお前みたいな田舎者に見破られるなんて…屈辱だよ!」

ジンはまた光龍炎を出そうとしたとき、アグルがジンの腕に光龍波を放って止めた。

 「ガァッ…」

ジンは声を出したあと気絶した。アグルは他の生徒会役員を睨んで言った。

 「お前たちもコイツと同じ目に合わせてやろうか?」

生徒会役員の一人が言った。

 「なら、お前を倒せば俺は学校一の実力者に…」

アグルは言い終わらせないでその男の鳩尾に光龍波を放って言った。

 「黙れよ。御託はいいからやるかやらないか決めろ」

他の生徒会役員は会長たちを連れてにげていった。

 「ふぅ…とりあえず先生には先に言っといたから、教室に戻って話を聞かせてもらおうか?お前たち!」

イブは嬉しそうな顔をして言った。

 「わかった。来てくれてありがとう、アグル君」

アグルは一瞥してから教室に歩き始めた。

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