第二章
少年アグルと少女イブは深い深い森を抜けて中央都市ドランの西龍神校にたどり着いた
~真実~
アグルとイブは龍神校の入学試験を受ける前に、都市の内部などを廻っていた
「うひゃー、建物が全部でかすぎだろ!」
「アグルは来たことないの?」
アグルは興奮しながら頷いた
「まぁな、俺の村からここまで、とてつもなく距離があるしな」
「そうなんだ、なら来れてよかったね」
アグルはとあること思いつき、相棒であるイブに提案をする
「もしかしてさ、ここって武器とか売ってるのか?」
「一応売ってるけど…作ってもらう方がいいかもね」
アグルとイブが話をしているとき、近くで何かケンカが起きていた
アグルと同い年くらいの少年と大男だ
「なにしてるのかな?」
「ケンカじゃないのか?まぁ、勝敗は目に見えてるけどな」
アグルは大男が勝つと思っていた。しかし、アグルの予想を完全に上回る結果でケンカは終わった
「え?何あの人!今なんか出したよね?」
「多分、今のは光龍波だろうな」
イブはアグルの顔を見て、そのナントカとは?っと聞いてみた
「光龍波!簡単に言えば、竜を司る者等が竜を使役するときに出すもの!確かに誰でも使えるけれど、あそこまでの力は並みじゃ出せない」
「アグル君は出せるの?」
「まぁな…お前は出せないのか?」
イブはアグルの問いに頷きながら答えた
「私は生まれたときから出せなかった…その代わりに竜の声だけは周りの人よりは大きかったらしいの」
アグルは思った。竜の声が強ければ強いほど強大な竜を従えることができる。しかし、竜の声は竜がいなければ使えず、あまり知られてはいない力なため、龍神校に来たのではないかと
「それでもいいじゃないか」
「よくないの、それじゃあなんにも出来ないのと同じだって親にいわれちゃってね」
「ふーん、お前も大変なんだな…」
なんだか暗い雰囲気になってしまったとき、遠くから騒々しい鐘の音が辺りに響き渡った
「ヤバイ!早く行かなきゃ間に合わないじゃんかよー!」
「え?ちょっと待ってよ!」
アグルとイブは龍神校へと走り出したのである。そして、試験ではとんでもないことが起きていたのだ