透明な君と、君色な私
掲載日:2026/04/25
「好きだよ。」
そう言えば何でもない日にプレゼントを貰った子どものように嬉しそうに笑う君。
好きなアイドルがテレビに映っているというのに虚空を見つめるように無感情な君。
「どうして好きなのにそんな顔するの?」
そう聞けば、きょとんとした顔でこちらを見つめ
「アイドルより君のことが好きだから。」
そういってまたテレビに視線を戻す君。
昼下がりの温かな陽が君を照らす。太陽に見つめられ、ぽかぽかしてきたのか少し目が垂れている。
君はまるで透明なコップに入った水のようだ。よく言えば純粋で、悪く言えば無知。
何色にも染まりそうで染まらない。
君という水に私だけの毒を垂らせばどうなるのだろうか。そんな幼稚な独占欲を君は受け入れてくれるのだろうか。
私のことを好きなアイドルより愛しているという君を愛している私も、
私なのかもしれないな




