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16 作戦開始、まずは数を削っていく

「こんなもんか」

 作戦ともいえない大雑把な取り決めが出来上がる。

 出来れば時間をかけてじっくり練り上げたいが、そうもいかない。

 ゴブリンがいつ動くか分からないのだ。

 出来るだけ早く行動に出なければならない。



 その為に従士を話し合い。

 民兵達も交えて出来るかどうかを確かめ。

 更に村の者達から周囲の状況なども聞き出す。

 これらを一日で終えて行動に移っていく。

 拙速すぎるとはゲールも思うが、今は早さこそが大事と思って踏み切った。



 まず、村から出て遠回りをして森の中に入っていく。

 これは村を監視してるゴブリンを意識してだ。

 派手に動けば警戒される。

 そうならないように、見つからないように動いていく。



 この監視してるゴブリンが最初の標的になる。

 グロスデン率いる民兵達が周囲を包囲して攻撃を仕掛ける。

 経験のほとんどない民兵である。

 これらに少しでも経験を積ませるためだ。

 村から参加した3人もこの中にいる。

 これらは戦闘訓練すらろくに受けてこなかった。

 なので、ここで一度実際の戦闘を体験させておこうという事になった。



 監視についてるのは6匹。

 10人以上の民兵なら余裕で倒せる。

 手槍をもった民兵達は、取り囲んでゴブリンを倒していった。

 戦闘とはいえないほど一方的に。

 それでも血を見るのが初めての者達が多い。

 楽な戦闘ではあったが、終わったときには肩で息をしてる者ばかりになっていた。

 それでも、終わった後は何かしら手応えを感じたのか、顔つきが変わっていた。



 その次に狙ったのは、監視の交代にくるゴブリン。

 これらも待ち伏せて殲滅していく。

 森の中、一列になったゴブリンを囲んで攻撃をする。

 左右から挟み込み、まずは弓で。

 ゲールとグロスデン。

 そして、参加を希望していた狩人の子。

 これらによる射撃でゴブリンを射貫いて。

 それから左右か接近して槍で貫いていった。



 ここまで、合わせて12匹のゴブリンが倒れた。

 出だしはまず順調。

 だが、ここからが時間との勝負になる。



 監視の交代をしたのに、戻ってくるゴブリンがいない。

 この事はすぐに異常事態として知れ渡るだろう。

 そうなるまでに出来るだけゴブリンの数を減らしておきたい。

 まずは見回りに出ている連中。

 これを削っていく。



 まずはゴブリンの居座ってる場所の南北を警戒してる連中を片づける。

 5匹で一組になってる塊を10人に分かれたゲール達が撃破していく。

 二倍も差があれば、撃破は簡単だ。

 これを南北それぞれ二回繰り返していく。



 これは見回りが30分に一回ずつ出発するからだ。

 一回の見回りにおおよそ一時間かかるので、隙間を少しでも無くすためなのだろう。

 ゴブリンにしては頭を使っている。

 なので、南北それぞれの巡回で二組ずつ倒す事にした。

 少しでも数を減らすために。

 これも上手くいき、合わせて20匹のゴブリンを仕留める事が出来た。

 ここまで、総数32匹のゴブリンが倒れている。



 それからゲール達は東の巡回路へと向かう。

 こちらはゴブリン達のやってきた方向だ。

 相手の逃げ道を塞ぐ形にするために、あえて東側へと向かった。

 こちらの巡回路でも10匹のゴブリンを仕留める事に成功。

 合計42匹のゴブリンが消えた。



「やったな」

 合流した配下から戦果を聞いて、ゲールは喜ぶ。

 これでゴブリンを半減させる事が出来た。

 ただ、ここからが本番である。

 まだまだ安心は出来ない。



 それに、残りのゴブリンもさすがに警戒してる。

 見張りに出た者達が戻らないのだから。

 これを疑問に思わないくらいバカなら良いのだが。

 そこまでゴブリンは愚かでは無い。

 特にふりかかる危険には敏感だ。

 自分の弱さを理解してるから、無理や無茶はしない。

 少しでも有利と思えば図に乗る愚かさも備えてるが。

 今の状況を見て脳天気ではいられないだろう。



「どう出る?」

 逃げるのか?

 守りを固めて居座るのか?

 それとも、潜んでるゲール達を探そうとするのか?

 あるいは、村に攻めこむという事も?

 率いる指揮官。隊長役のゴブリンはどうする?

 マジナイ師は何を考える?

 一介のゴブリン共は何を思う?

 これらが渾然一体となった結果、どんな答えを出すのか。

 それを考えながらも、ゲールはゴブリンの集落へと近付いていく。

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