俺中身男なんですけど!?
性転換もの
「ギャァァァァァァァ」
その日、
幻想的な紫の星々が光り輝く真夜中に1人の女の子の悲鳴がアパートの広さにも満たない部屋に響いた。
しかし、森の中にあったためその悲鳴は誰にも届かなかった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
姉貴に全クリ、スチル集めを頼まれた乙女ゲーム
【紫蝶の王冠】のあらすじはこう
ある魔の国に神託が降りた。
国で唯一の紫色の髪を持った町娘が精力で3人の王子の呪いを解き、その娘が次代の賢王を産むとされる。
娘に純潔を捧げられた者が今代の王となる。
さぞ頭の抜けたエロゲーだ。
何が精力だよただのえろじゃねーか
しかも何もしてないのに親密度50行くし別の王子に行くとバッドエンド初めからorしょぼいクリア画面ほんとクソゲー仕様すぎるだろ!!
チュートリアルは長ぇしな!ありえねぇよ!!
バッドエンドって知ってるか?
主人公なのに全部死ぬんだぜ?そして始めっからやり直しだ取得したスチルはそのまま残るけど
親密度などはZEROからスタートほんま意味わからん
思っていた今日この頃。
有栖川 有栖こと
無職20歳の、ニートはそのクソアホエロゲーの主人公に転生したのである。
泥棒のごとく頭に布を被り顎で〆人目につかない井戸にやってきたこの主人公の家の周りに水辺が一切なく仕方なく街に降りてきた俺だがここに来るまで、色んな人間or獣人にチラチラチラ見されてたんだわけだけど
こんの髪の毛の色目立ちすぎだろぉぉぉぉ!!!!
これじゃおちおち外にも出られねぇよ!!!
この体に目覚めた時、髪の毛を割ったコップで切ろうと頑張ってみたけどいかんせん、そんなものじゃ切れなかった。
鋼みたいな強度でしたわ。
俺は可愛い女の子とあれやこれやをしたかった童貞であって、面のいい男たちに掘られるために生まれたんじゃないぞ俺は!!!!!
ぜってぇ可愛い女の子と結婚してやる
目指せ百合じゃ!!!!!!!
はっ
そういえばゲームのチュートリアルって確か井戸だったよな??主人公の操作確認と
長ぇチュートリアルクエスト
少年を助けるだけなのに何故か昔のRPG並のバトルが入る。
矢印で倒す、逃げる、の二択しかないあれだ。
そしてちょうど今ここにその井戸がある。
いやいやいやちょうどと言ってもここじゃないでしょはははは。
この人気がなくて、この見た事あるような場所☆このそこが見えない屋根付きの、この井戸〜
はははナイナイナイ!
なんでたまたま来た井戸でたまたま外でた日にゲームが始まるんだってーの
ありえねぇよ☆うん
金輪際もう森出るのやめようかな水場が町に降りるしか無かったから降りてきたけど森歩き回れば川とかあるだろう。
よし帰ろう!巻き込まれる前に!
「ふざけてんじゃねぇぞこのクソガキがァァァ!!」
俺がこの古びた井戸に笑いかけていると後方から男の罵声が響いた。
「今日こそちゃんと持って来いって言ったよなぁ?テメェの妹奴隷商人に売るぞ?あ?」
ガツガツと音がなるほど蹴られている少年はうさぎの耳をした男の子だった。
そうそうあんな感じで、あんなふうのー
そう思った瞬間少年は俺の方を見て助けてと死んだ目で言ってきたのであった。
ちなみに彼の髪の毛の色は真っ黒で緑の目をしたショタだった、、、
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あの光景を俺は忘れることが出来ない。
忘れられるならどんなことだってするよあの悪夢から逃げられるのならば。
高校で問題を起こした俺は自主退学し帰宅した時、家の中では母親の再婚相手の父親が姉貴を強姦しているところだった。
姉貴は殴られた顔をコチラに向け死んだ目から涙を流し助けを求めてきた。
俺は何かがプツリと切れたんだと思う。
多分衝動で動いたのがダメだったんだ、気づいた時には右手に包丁を持って何度も何度も何度も母親の再婚相手を刺していた。
姉貴のは未遂だった。が俺は人を殺した。殺人で少年院に行くことになった。
殺人の前科を持つ俺を雇ってくれるところはなく、20歳まで姉貴と一緒に暮らすことで生きていた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「はっはっはぁ、、、はぁ」
まただまたやってしまった。
拳は血だらけになり俺の顔には黒髪の少年を蹴り飛ばしていた男の血が飛び、結んでいた布が解ける。
男は血を出し倒れていた。
「クソっクソ」
涙が止まらないあれほど気をつけていたのに
また人を俺は、、、、、
自己嫌悪にかられ自分のじゃない紫色の髪の毛をぐしゃりと握りしめると服の橋を引っ張られる感覚がした。
先程の黒髪の少年が俺のクソエロゲー主人公に抱きついていたのであった。
俺はそいつに無性に腹が立ってひっぺがした
こいつの顔を両手で包み込み本当はお前のせいで俺がって言ってやろうと思ってたのに顔を掴まれたこの黒髪ショタは俺にまた抱きついたそして、何故か俺はこいつに頭を撫でられていた。
「助けて、、くれて、、ありがとぅ」
そのショタが発した言葉に胸が締まった音がした。
ドキッってきな?
先程までたっていた腹が収まり、現状把握に総動員した俺(理性)は、目覚めたあの森の家に帰ったのであった。
先程までの出来事を思い出しながらこの部屋にあった食材で簡単な料理を作っていた。
ちな俺が目覚めた時、遺書のような者が俺の顔面額にはられていた。
「もー無理モーヤダもー限界何度やり直してもなんで王子と結婚しなきゃイケナイノヨ!!しかも呪いをとく方法が精力って馬鹿じゃないの?んな事したくないのよ!!!!ということで神に祈って死にます。神よもう嫌です。可愛い女の子と私はゴールインしたい!!!ので!!!どっかの誰でもいいので魂交換イッちゃって!!!!この体に入った人ラッキー☆面のいい男どもゴールインしてこいよろ!」
すいません俺もチェンジで、
俺中身男なんですけどぉぉぉぉ!!!!!
真夜中に俺は絶叫した
森の中なのでいくら絶叫しても誰にも聞こえないらしいなんて最高なんだ。
金はねーけど
畑はあるし、服1着だけど1人で暮らすのにこの部屋の広さは十分だし。
本も充実してるしまぁ生きてはいけるからいいとしても、、、、
神よ俺は男だァァァァァァ!!!!!
性転換イイネ!