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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

恋知らぬ恋人

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

恋愛です。R15です。

苦手な方はご注意下さい。


ガールズラブかを定義するのがこの小説。

でも、念の為タグを付けさせて戴きます。

付き合っている恋人は、触れ合う事を許してくれる。それは勿論、恋人にする様な触れ合い。けれども何処か受動的で、能動的に接する事はほぼ無かった。何時も蠱惑的な視線で此方を誘惑している様で、ただ無垢に此方を観察しているのだ。

しかしある時、彼女が女友達と話していた時のこと、彼女の違った視線を見た。

視線は何時もと変わらぬ蠱惑的な目尻の垂れた半眼。しかしその裏に、情を燃やした様な、何処か焦りの混じった光が感じられた。そしてその接し方から、俺の事を心から愛していないのだと知った。


お互いが剥き出しになって溶け合った朝の事、俺は吃る口を叱咤して声を上げた。

「お前は俺の事を欠片も愛していないんだ。本当に愛しているのは、この間話していた女友達友達だろ」

すると彼女はその半分だけ開かれた目を全面に押し開いて、苦しげに唇を噛み締めた。数秒の時が経つ。けれども俺にとっては、何年もの月日が経過した様に思えた。

「分かんない。そんな事言われたら、恋する気持ちが全然分からない。

君と話して楽しいと思う。君に触れられるのも好きだとも思う。其れは他の人にはない感情。現にこうして話した上で、肌を合わせているし。……気持ちいいとも思う。満たされるとも。

……あの子から連絡来ただけで、嬉しいと思ってしまうんだ。離れると、寂しいと思ってしまうんだ。触れたいとも、時折思う……。でも他の人に触れるのを見ても、何とも思わない。……それは滅多に会えないからかなって思っちゃう。

私は基本的に、面倒を見て欲しい人間なんだ。だから良く気が回る子だから。居心地が良くて、だから……だから……それを恋心として定義して良いのか分からない」

此処にきて、数年の時をかけて、恋の定義を晒される。

何となく彼女の事が気になって、傍にいて欲しいと願って、物にしたいと思って、でもやっぱりこの手で守りたいと思った。でも……それは果たして恋と言うのだろうか……。

俺に向ける感情は果たして恋なのか。女友達に向ける感情は、果たして恋なのか。彼女自身は今、酷く困惑して苦しみ続けている。

「……悪いな……泣かせるつもりじゃなかったんだ。……ただ……嫉妬した……」

縒れたシーツに顔を埋めて嗚咽を響かせる姿は、何時もの蠱惑的な女の姿ではなく、何も持たない少女の様に思えた。哀れに思って肩に触れると、顔を埋めたまま、手探りで俺を探す。

「嫌いになった?」

「ならないよ」

ここまで真摯に人の事を考えられる人間を、誰が嫌うか。

「君に嫌われるの、怖いと思った。遠くへ行ってしまう貴方が、怖いと思った」

少女漫画読んでいるとですね、

まだ、恋を知らない。

なんてキャッチコピーがあるんですよ。


誰かに向けて、本気で恋だの愛だのといった感情を向けた事が無いので、恋愛小説、少女漫画を読んでも、本当の意味では理解してません。


だから恋人の感情と女友達の感情を、恋と定義して良いのか分からないんですよ。


好きではあると思うんです。

恋人に向ける感情も、女友達に向ける感情も、特別な何かであるとは思うんです。

でも、結果はなんなんでしょうね?

泣いてしまったのは、図星を差されたからだと思うんですけど。



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