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5 余裕の笑みを浮かべる私



「あら、お兄様方。今日は遅かったですわね。」


少しだけ口角を上げてそう言った。


ふふ。今のは超絶かっこよかったわ!我ながら完璧。ふふん。


そう、実はあの後。お兄様たちはそれぞれの部屋に戻ったのだが、私は。


ずっと素振りをしていたのだ!


まあ。でも、私はかっこいいレディになるんだからこれくらい当たり前ですわ。


でも、お兄様たち、すごく驚いているわね。


まあ。あんなにやる気なかったこの私がいきなり素振りを始めるんだもの。


さすがに驚くわよね。


「リーナ。やる気が出てきたみたいでよかったよ。」アーノルトお兄様が言った。


「はい!せっかくお兄様方が一緒にやってくださっているのにこれだと失礼だなと、思いまして!」


まあ。本当の理由は違うのだけれども。


「リーナ。」


私の言ったことに感動したのか3人とも優しく微笑んでいる。


なんか。私のお兄様たち少しちょろすぎじゃありません?これじゃあが少し心配なのですけど。。。


まあ。ちょろいのは私だけか!なんつって。


「それじゃあ。始めるか。」


「はい!」



そう言って、お兄様たちは剣のお稽古を始めたのだけれど。。。


気になったことなんだけど、お兄様たち準備運動とかしないのかしら?


やらないと、怪我するリスクが増えるからお兄様たちが心配なのだけれど。。。


もしかして、この世界にはこの習慣がないのかしら?


私がやれば、お兄様たちもきっとやってくれるわよね。


そう思って、私は準備運動をし始めた。


「12345678」

「22345678」


ふふ。私の狙い通りお兄様たちが不思議そうに私の方を見ているわ。


「リーナ。何をやっているの?」興味ありげにアーノルトお兄様が聞いてきた。


「これは、準備運動です。運動する前にやると怪我をするリスクが減るのですよ。」


「へえ。そうなんだ。あまり怪我をしたくないんだけど、具体的に何をすればいいの?」


「私の真似をすれば大丈夫です!」


「本当に効果あるの?」


「そ、それはわかりませんが。手首や足首を痛めることがなくなると思いますよ?」


そう言って、くっしんから始めた。


見ているだけだったルークお兄様やレアムお兄様も途中から一緒にやってくれた。


そして、準備運動が終わりそれぞれで練習を始めた。


私、一昨日まで基本の型?みたいなものをお兄様から教わっていたんだけど


昨日からその基本を実際に練習することになったんだよね。


それで、ずっと練習に付き合ってくれたアーノルトお兄様がやっと自分の練習できるようになったんだよね。


マジで感謝しかないわ。


だから、お兄様がせっかくこんな私に教えてくださったんだから頑張らないと。


でも、まずは上手な人の真似からよね。


早速、近くにいたレアムお兄様の動きを見ることにした。


シュン シュバ


気持ちのいい音がなる。


なんでだろう。私が振るときはこんな音なったことがないのよね。


たぶん。腕の使い方が違うのかしら?


なんか、私、こんなに近くでレアムお兄様のこと見てるけど気づいてないのよね。私のこと。


すごい集中力だわ。私も見習わなきゃ。


ずーっと見てても練習にならないしやってみようかしら。


もう一度、レアムお兄様の剣の振り方をよーく見て真似をしてみた。


すると、




シュバ


音がなったのだ!




なんか、さっきレアムお兄様の動きを見たらその映像が頭の中で何回もリピートされて


それが手にも伝わってなんかおんなじ動きできたのよね。


これ、才能かしら?


それか、悪役令嬢のポテンシャル的なものなのか?


多分だけど、私、感覚が優れているのよね。普通の人よりも。


でも、似ている音が出るようになっただけだわ。


まだまだ。これを続けることが一番大事だもの。


これから、頑張るわよ!









そして、それから数週間が経ち、いよいよ条件達成の報告をしなければいけない時が来た。


少しだけ、緊張しているものの。私は自分でも驚くほど上達したのだ。


だから、自信を持つべきだわ!ふふ


自分に自信を持つこともかっこいいレディにに近づくわ。


そうよ。その通りだわ。


行くわよ。


そう、自分に言い聞かせながら私はお父様やお兄様が待っている庭へと足を踏み入れた。


















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