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10 昔と今の私


うっ  


誰か助けて、そしてなぜこの状況になったか説明してええ!


心の中で叫びながら、周りにいる人たちをチラッとみる。。。


オリヴァー様が馬をの乗り方を教える代わりに代償を払えと言ってきたのだ。。。


絵を描くのと歌を歌うことだ。


絵を描くことはオリヴァー様の似顔絵を描いて渡しただけなのだが、それがすごく驚かれて。。。


というか、私暇だから絵かいてばっかなのよね。だから、まあそれが少しうまい程度のことだろう。


貴族のご令嬢達が絵を描くのは趣味なんて聞いたことがないものね。


いえ。今はそんなことより歌よ。歌を歌うのよ。マジで意味わからないわ。


なんであのとき私、はい。なんて言っちゃったのかしら。


馬鹿みたいだわ。もう。いやそれよりも!どうするのよ私。この状況。


さっきお兄様が学校の入学手続きを終わらせてから、戻ってきたのよね。


そのまま、この客間?的な部屋に行って談笑していたんだけれど。。。


オリヴァー様が言ったのよね。代償のこと。


最初らへんはお兄様達がリーナが可哀想だと心配してくれていたのだが、私の趣味に興味があったらしく。。。


今、こうして期待の目で私を見るのである。


私はもうすでに緊張で頭が爆発しそうだが、もうこうなったらやる以外ないと思う。


いや。念のため聞いてみよう。


「オ、オリヴァー様。私、少しお手洗いに。。。」


「歌を歌ってからいけばいいではないか。」


と、悪魔的な笑みを浮かべて私の行手を阻む。。。


チーン。これはおわた気がする。


どうする?歌いたくない。歌いたくないわ。これをお兄様に伝えればお兄様達はやらなくてもいいと言ってくれるはずだわ。。。


なんか、前にもこういうことあったわね。


よくあったわ。そういえば。


はあ。これじゃあ。なにも変わらないじゃない。前の私と。自信のないちっぽけな私と。。。


私はかっこいいレディになるために頑張るんじゃないの?


そのために今まで色々とやってきたわ!よく考えればあんまりやってないけど。。。


そんなことより!だから、最大限の力を出して歌いなさい!前の親が唯一褒めてくれたのは歌唱力だけだったわね。


洋楽しか歌えないけど、大丈夫よ。


「リーナちゃん?もし、そこまで歌いたくなかったら別に無理しなくてもいいんだよ?」


周りを見渡してみたら、心配そうな顔のお兄様と少し気まずそうなオリヴァー様達。


これは。。。嫌な気持ちにさせてしまったわね。


歌うしかないわ!いけ!


「すみません。少し考え事をしていて。。。じゃあ歌いますわ!」


そして、私は緊張しながらも重かった口を開けて歌い出した。

















最後の歌詞が終わったところでチラッと周りを見てみると、みんなが目を見開いて驚いている様子だ。


「オリヴァー様!これで代償はきちんと払いましたわ!」


まんえんの笑みでそういった。


「ああ。ありがとう。」


そうして、みんなは少し驚きながらも私の歌声を褒めてくれた。


まだ、お兄様達は困惑している様子だけど。。。


なんか、よくわからないけれどまあ。一件落着!


一仕事終わった気分だわ!


ふふん!


そして、私はオリヴァー様とカロレイド様、シロル様にお礼をしてそのまま部屋に戻った。


ふへえ。かっこいいレディになるためには頑張らないとなあー。


そんな弱気のことを言ってどうするのよ!リーナ。なるためじゃなくてなるのよ!


なんか、また心の中で自問自答状態だわ。


どうしたのかしら、最近頭がどうかしちゃったのかしら?


まあ。いいわ。でも、念のため早く寝ておきましょ。そうしましょ。


そう思って、ジュリを呼びすぐにお風呂に入ってそのまま寝てしまった。。。













テストが近づいているので、更新が遅くなります。

よろしくお願いします。

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