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戦い②

俺らと魔物との戦いが幕を開けた。魔物側先遣部隊だとしても数が多い。大雑把な計算だと1人で3びき近くを相手しなければならない。

数の有利はかなり大きい。それが実力が大きく離れていないなら尚更だ。しかし今回は俺と礼奈の付与魔法があるので一方的な蹂躙でしかない。5人でも叩き潰せる。その間を抜けられたら意味が無いが。

その戦いは数分で終わった。


「ふぅ、意外と早く終わったな。流石カイトレイナの付与魔法だぜ」


と軽口を叩ける余裕すらある。こういうことを言われると教師としての根性が厳しくしろと訴えるが、今回は街の未来がかかっているため手を抜いてられない。


「俺らが2人で魔法を使ったんだ。これぐらい30秒で潰してもらわなきゃ困るってもんだ」


まあ、俺も軽口で返すのだが。するとさらなる魔物の軍団が、先遣部隊が死んだことが既に伝わったのか。それともただ少しづつ出してるだけなのか。もしかしたら少しづつ増える魔物を前にして絶望する姿が楽しみとかの割としょうもない理由かもしれんな。


「ほら、次が来たぞ。素材の回収は俺がしとくから早く片付けて来い」


俺が言うと『天の祝福』は真っ先に飛び出した。全員に飴をぶら下げたからな。そりゃやる気も高くなるだろうさ。


「エレーラも行ってこい。ここで1対多の練習して来い。無理だったら俺がフォローするから。

ラドン達も働け。分け前減らすぞ」


「うおお。カイトは平気で怖いこと言うな。まあ、嬢ちゃん達に任せるのも男としてのプライドが許せねえしな」


お前はクレン達に嬢ちゃんって呼ぶほど年取ってないだろ。それにほぼ同期だぞ。


「【ゴッドアイ】」


俺は魔法を使い遠くの戦場、そして敵の本拠地を見つける。さらに


「【ゴッドイヤー】」


魔法で耳も作る。この二つの感覚があれば問題は無いだろ。俺は魔族の姿を一目拝もうと【ゴッドアイ】を近づける。


一言で表すと相手の魔族は魔物だった。

意味が分からないと思うが本当にそうなんだ。魔族と魔物に明確な差はない。ざっくりと分けられてるだけだ。魔族は人型、魔物は動物に近いと言われている。だからファンタジーのゴブリンやオークは魔族。スライムやトレントは魔物とされている。いくら知能が高くてもその差は絶対としているのが【ヴェンデリン教】だ。魔族はダメで魔物はいいらしい


そこで俺はふと思った。魔王はその血筋からなる人間の国王と同じだ。王が気に入らないならクーデターを引き起こせばいいだけの話だ。魔王は未だ未熟でクレンといい勝負をする程度だ。クレンは力を縛ってるけど。だから魔王を倒そうと思えば意外と簡単に倒せる。古参の魔族なら魔王と戦えばギリ勝てる。魔王の血筋の【伝承魔法】と【血統魔法】がかなり面倒いだけだ。


【伝承魔法】はその先祖が代々伝えてきた魔法。使おうと思えば誰でも使える。


【血統魔法】はその血筋を持つ者のみが使える魔法血筋の中でも適正がある。


閑話休題



「【インパクト】」


俺はエレーラの背後を取った魔物に魔法を使う。ただ衝撃を与えるだけなので、倒すことは出来ないがたたらを踏めばエルフで耳がいいエレーラなら気づくだろう。


「ねぇ、海翔はこの戦いどう思う?」


「俺から見たら無駄な戦いだな。やる意味の無い無謀な戦い。テランから魔王の座を簒奪したいなら直接狙えばいいだけの話だ」


「そういう意味じゃなくて、この戦いの戦況をどう見るかってこと」


「あぁ、そっちか。なら簡単だ。魔族がどれだけ強いか知らないが【勇者】の力を解放したクレンには勝てないよ」


「それはそうよね、後はこの事件がきっかけで他にも誘爆されたように色々と起きないことを願うばかりね」


「誘爆と言うよりはただただ面倒な負の連鎖って方があってる感じがするがな。あ、【インパクト】やっぱり、エレーラは1対多に慣れてないな」


「それはそうよ。でもちょっとずつだけど周りが見えるようになってる。【天の祝福】に入って弱点を補えば海翔ともいい勝負をするんじゃないの?」


「そうなるといいな。そこにテランも入ればさらに楽しいな」


「ええ、そんな楽しいことが待ってるんだもの。こんな所で時間を潰してられないわ」


そう言って前に出る礼奈。俺はそれを慌てて止める


「ちょっ、ダメだってせっかくいい機会なんだからクレンと【天の祝福】の実力を見定めておこうと思ってるんだから。礼奈が出たら意味なくなるって」


「そうなの?なら後で付き合ってよね。戦ってるのを目にして待てるほど私はお淑やかじゃないの」


「会った時の礼奈ならそんなことは言わなかったろうね」


一見俺らだけ仕事をサボり話しているように見えるが、戦況を見定めて【インパクト】を放っている。言葉で言わなくても魔法が放てるようになったが、言った方がロマンがあるし、楽しいので普段はいっているだけだ。

礼奈との会話に勝ることは無いし、今回は無詠唱で魔法を使っている。


「あらら、第三陣が来たよ。あれ?もしかして本隊か?」


俺は魔族につけているゴッドアイの向きを変えると俺の姿を映した。残りの800近くが来たと言うことか。丁度こっちも終わったみたいだし。


「クレン!」


「はいっ!なんですか師匠」


「お前の勇者の力を解放する。だから魔族をぶっ倒して来い。【天の祝福】の仲間に【勇者】の『真』の力を見せて来い」



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