テスト結果
「確か、このスマホにクラスと序列が送られてくるんだよな?」
『ええ、そうらしいですよ。トリス以上は同棲する相手も選ぶように来るようですが』
「なるほどな」
ピロロン♪♪
「お!これが着信かな?」
木村海翔様
この度は帝王学園への編入誠にありがとうございます。木村様はテストの結果クラス、エナの首席として入学します。
トリス以上の方には同棲相手を選ぶことができます
どうしますか?
YES/NO
俺は当然YESを押す。
それでは同棲相手の名前を探し、タッチしてください。
~~~~~~・~~~~~~・~~~~~~~~~・~~~~~~~~~・~~~~~・~~~~~・~~~~~~・~~~~~~・~~~~~~~・中川礼奈・~~~~~~・~~~~~~・
~~~~~~~・~~~~~~・~~~~~~・
俺はバカみたいに多い数の中から礼奈を探し出しそれをタップする。
あなたが選んだのは「中川礼奈」で、よろしいですか?
YES/NO
YESを押す。
それでは中川礼奈の許可を待ちます。それまでお待ちください。
俺は操作を終え、息を吐く
「ふぅ〜」
『試験の結果はどうでしたか?』
「聞かなくてもわかるだろ?首席だとよ」
『流石ですね。礼奈さんのは?』
「自分のしか送られてこなかったよ。でも、2番目だろ。あの点数を越えられるやつがいるとは思えん」
『当たり前ですよ。知力で取った50万を超えてる人なんて3人しかいませんよ』
「1人は美雪で決まりとしてあとの二人は?」
「凛さんと、香織さんですよ。あの人達はステータスが与えられてる分、他よりも全てにおいて優れてますからね」
「そうなのか?ステータスを与えられてるのと、与えられてないのは何が違うんだ?」
『ステータスは自分の能力を数値で表わしたもの。握力検査などよりもより正確に表しています。ステータスは自分の全てを表します。よって特技も苦手なことも。だからそこを正確にトレーニングすることができるのです』
「なるほどな。てことはあの2人はレベルこそ低かったがスキルのレベルが高かったけど」
「レベルは魔物以外にも人を殺す事によって上がります」
「っ!!てことはあの2人は!」
「いえ、彼女らが殺したのは死刑囚なので問題はありません。堕ちた神が看守を洗脳して殺させたようですね」
「···········クズだな。そんな奴がこの世界に」
『いえ、あの神はこの世界だけでなく色々な世界で巫女を作ってます。そして彼は元は時空神。様々な世界を渡り歩いて悪事を行っているようです』
「クソっ!何とかできないのか」
『神を殺すことは可能ですが、代償が着きます』
「········クソっ!」
『················背後にもまだ居ますが、まだ言わなくていいですね』
最後の言葉は海翔には聞こえていなかった
しばらくして海翔の怒りも収まった頃
ピロロン♪♪
スマホが鳴った
中川礼奈があなたとの同棲を許可しました。
「よし!」
ここで終わればいいものの
~~~~~から同棲の誘いが来てます
~~~~~から同棲の誘いが来てます
~~~~~から同棲の誘いが来てます
~~~~~から同棲の誘いが来てます
~~~~~から同棲の誘いが来てます
~~~~~から同棲の誘いが来てます
~~~~~から························
「うぜー!しっかりアピールしたつもりなんだけどな」
俺は全てにNOを押した。途中見知った名前もあったものの全てNOにした。
「ふぅ、それで家の位置は」
このスマホにセットで送られてきた家の位置を確認する。
「結構デカイな」
『上から1位と2位が住む家ですからね。大きいはずですよ』
「·············部屋の数が足りないな。後で時空魔法で、部屋を広げておこう」
『バレた時大変ですよ』
「··············1つの部屋から更に部屋を繋がるようにしとくか」
『それならいいんじゃないですか?』
ナビゲーターから許可を貰ったところで俺は家を出る
「あ!海翔、こっちこっち!」
「よ!礼奈早いな」
「大した荷物はないからね」
「ここが家か」
「ええ、そうみたい。寮と聞いてたけど、普通の一軒家ぐらいには大きいのね」
「ああ、そうみたいだな。それで、あの子はいつ頃ここに来るんだ?」
「さぁ?私も分からない。でも、それまでは海翔を独り占めね。ずっと離れてて寂しかったんだからちゃんと構ってね」
「ああ、もちろんだ」
俺らは手を組んで新たな我が家に帰った
ピーンポーーン!
俺は、ベルの音で目が覚めた。時計を見ると10時。久しぶりのこともあって長い時間やっていたようだ。そのせいで寝過ごしてしまった。
俺は服を着て、外に出る。
「どなたですか?」
「かいにぃ!」
「うわ!急に抱きつくなよ。危ないだろ?」
「でも、かいにぃは、甘えたくなっならいつでも甘えていいよって言ってたよ?」
「まあ、そうだけど。でも飛んでくるのは危ないからやめなさい」
「はーい」
そして俺はこの子を家に招き入れる。
「礼奈ぁ」
「どうしたの?」
俺が中に入ると礼奈も服を来てソファに座っていた
「この前言った子だよ。ほら、自己紹介して」
「私の名前は中川礼奈よ。あなたのお名前は」
「私の名前は小池純。どうしてかいにぃと一緒に住んでるの?」
「それはね、私は海翔と結婚してるからよ」
「えええ!!!!かいにぃ、もう結婚してるの!!!!」
「まだしてないよ。礼奈も嘘言うな」
「ふふっ。ごめんなさいね。でもいずれ結婚することは決まっているのよ」
「ガーン!てことは私は2人目?」
「純は2人目にはなりませんこの国は一夫一妻制だからね」
「なら、愛人」
「なんでそんな言葉を知ってるのか小1時間ほど問いつめたいが、それは置いといて。愛人も要りません。俺が好きなのは礼奈だけだからな」
「海翔··········」
「むぅ。納得がいきません閣下!裁判を要求します」
「その要求は、却下します」
「何やってるのよあんた達」
俺はその言葉で我に返った。
「あれ?この子見た目幼稚園児だよな?なんでそんな言葉知ってるんだ?それに喋り方も流暢だし」
「あれ?確かにそうね。そう考えるとおかしいわ」
「··············バブバブ。お腹がすいたバブ」
「「既に手遅れだよ!?」」
「気付かれたなら仕方ない。始末する!」
そう行って純は子供とは思えぬスピードで、俺に突っ込んできた。
しかし
「なっ!!」
「子供が大人に勝てるほど甘い世界じゃないんだよ」
「なんで!私の神速はレベル70で、あいつより早いのに!」
俺はその隙に鑑定する。
純
職業 園児 堕ちた神の巫女
レベル1
状態 呪い 変化
ステータス
攻撃力100
防御力100
知力100
魔力200
スキル
神速70
弓術100
魔法
風魔法25
ユニークスキル
精霊魔法30
「は?なんで魔力があるんだよ!」
俺はまさかと思い鑑定の内容をさらに詳しくした
名前 純
種族 エルフ
「ッチ、やりやがったな駄神がぁ!」
『マスター、堕ちた神なので堕神ですよ』
(·········ナビゲーターといると調子狂うな)
『そのおかげで、マスターは平静を保ってられるのでは?』
「それもそうだな。サンキュ、ナビゲーター。それよりも純。いやエレーラと読んだ方がいいかな?」
「は?なんであなたが私の名前を知ってるのよ!」
「そりゃ、俺もお前ら側の人間だからな」
そう言って俺はエレーラの目の前から消える。
「な!どこに!」
「ざーんねん。後ろだよ」
「な!カッ」
俺はエレーラに手刀を食らわして倒した。
「お疲れ様。これが呪いなの?」
「いや、呪いというより自分から動いてたように見えたけど」
「えっ!てことはこの子は自分の意思で堕ちた神についてるってこと?」
「いや、そういう訳でもなさそうなんだよなぁ」
「なら何よ」
「うーん。説明が難しいなぁ。
例えるなら、自分の大事なものを取られてそれを返してもらうために戦ってる。
ってな感じ」
「なるほどね。自分の意思で戦ってるけど、本当は戦いたくない。ってことね」
「まあ、そうかな。とりあえず【呪いよ解けろ】」
俺はエレーラの呪いを解く。すると彼女の顔の形が変わり、耳が長くなった。
「えっ!エルフ?!なんでここに!」
「こいつは元々エルフだったんだよ。それを堕ちた神に変化させられてたんだろ」
「はぁ、てことは今までのは全て演技なんだ。かなり凄かったね」
「そうだな。俺も騙されかけたよ。それでこいつどうすんだ?送り返すか?」
「そうね。それがいいと思うわ」
「そうするか。おーい、起きろ!」
「ん、おはよう、メレル」
「誰がメレルだよ。ほら、起きろ」
「分かったわよ、メレル。ってかいにぃ!メレルは?!」
「ほら、エレーラはなんて国から来たんだ、送り返してやるから」
「私?私はスプリクト王国からだけど」
「スプリクト王国だな」
『·············分かりました。太陽神が統治しているデンダーという世界です』
「了解。開け異界の門【ワールド・ウォーカー】」
俺が開いた門を見てエレーラは驚いていた
「な、なんでこの門が開けるの!この門は神にしか開けないはずなのに」
「ほら、早く帰ってあげな。家族が心配してるだろ?」
「·········ダメ、ダメなの。まだメレルが帰ってきてないの!」
「さっきも言ってたな。メレルって誰だ?」
「········私の唯一無二の親友よ。メレルは本来囚われるはずの私を庇って変わりにあの子が捕まったの」
「は?ならなんでエレーラが堕ちた神の巫女をやってるんだ?」
「メレルは私と違って精霊魔法が使えなかったのよ。精霊魔法はエルフの特徴。それが使えないあの子はずっと煙たがられてた」
「逆に私は適正がありすぎて、周りのみんなから持ち上げられすぎた。私とメレル。対極の扱いだったけど、私もメレルも、楽しかった。でも、あの神のせいで私たちの楽しみが崩れたの!!」
言っているうちに彼女は涙を流し始めた
「あいつは私を捕まえて意のままに操ると言っていた!でも私の代わりにメレルが捕まった。結局は私が巫女をやってるけど、その間もメレルは、酷い目にあってる。だから!私はあの神を殺してメレルを救わないといけないの!!」
「···············そうか。エレーラの気持ちは分かった。でもこの際ハッキリ言わせてもらう。今のエレーラじゃ堕ちた神を殺すことは出来ないし、メレルを救うことすら出来ない」
「分かってる!私じゃ手も足も出ないことぐらい!でも。私はメレルを助けなきゃ」
「ちょっと待てよ。”今は”って言ったろ?俺もそいつを潰さなきゃいけないからな。さっき殺ろうとしてたのはチャラにしてやるよ。だから一緒にその神を潰そうぜ」
「····あなた正気?いくらあなたが強くても相手は神よ?それを人の身で倒そうなんてアホみたい」
「礼奈どうする?教えるか?」
「まあ、いいんじゃない?」
(ナビゲーターは?)
『文句はありませんけど、できる限り教えないようにアリス様が仰っていましたからね。これからは気をつけてください』
(ああ、分かってるよ)
「教えるより、見た方が早いな。【神化】」
俺がスキルを使うと、突如としてそこに光が舞い降りた。その光に思わず目を瞑ってしまうエレーラ。
その間に海翔は背中に羽が生え、服も変わっており完全白の服を着ている。
「ふぅ、この姿は好きじゃないんだけどな」
「ふふっ、海翔は明るい色好きじゃないからね」
「な!ま、ま、まさか神様?!」
「まあな。こんなんでも創造神をやってる神界序列一位の木村海翔だ」
「私は神界序列3位の中川礼奈よ。魔法を司る魔神ね」
「ほ、本当の神様!!は、ははー」
「いいよ、そんな事しなくても。さっきみたいに買 かいにぃって呼んでくれた方が嬉しいけどな」
「あ!海翔だけずるい、私はれいねぇがいい!」
「れ、れいねぇ、か、かいにぃ」
「うんうん、それでいいよ。緊張は徐々に解いていってね」
「うーん。どうせならエレーラも鍛えるか。自分の手でメレルを助けたいだろうし」
「えっ、私も?」
「うん、俺が作った世界への扉をこの家に置けば礼奈も自分だけで行けるし、エレーラも強くなってメレルも助け出せるし一石二鳥だね」
「かいにぃがそう言うなら」
「頑張ろうねエレーラ」
俺はそう言ってエレーラの頭を撫でた。エレーラは変化を解いても身長は変わらず低かった。そのおかげで撫でやすかったのが良かったことか?