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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
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そういう話

作者: 俊卜

 ひとしきり泣いた後の空は大雨でした。実は先程彼女に振られて、ついでに彼女に刃物を向けられたので、怖くて彼女を勢いよく倒して走り去ろうとしたら、頭をゴチン!と...本当に鈍いゴチンという音がしたんです。恐る恐る振り向いてみたら彼女だった肉の塊の頭から沢山の真っ赤な血が出ていたんです。つまり彼女は死んだんです。

  でもしょうがないですよね?僕はまだ57歳ですよ?会社では年下の上司に怒られていますし、電車の中では女子高生から罵声を浴びせられます。しかし、失敗は多くてもしっかり働きますし、泊まる場所がない中高生の女の子を家に泊めてあげることだってあります。僕は優しくて真面目なんです。だから、ベットの上で19歳の彼女の長い髪の毛が目に入ってチクチクするので切ってくれるようにお願いしたのに、彼女は拒否したんです!だから彼女が寝ている時に髪をスッキリさせてあげたんですよ!それなのに起きたら大きな声で叫んで、荒い息をフーフーと吐きながら、罵声を浴びせて、刃物を向けるなんて最低です。確かにちょっと不恰好な昭和っぽい髪の毛にはなりましたけど、また伸びるでしょうが...

  大事な母からもらった大事なカーペットを血で汚されたので本当に悲しくて、血が乾いて黒ずんできた時には僕は思わずその肉塊を蹴り上げました。そしたら、別のところにも血が飛んだんですよ。もう、ひとしきり泣きました。この部屋をどう綺麗にするか、この肉塊をどうするか、今は頭を悩ましています。大変な災難です。



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