結局何もしないのが一番なのだ!
掃除も洗濯も何一つ出来なかった。掃除をしようとしたら殺意に怖気付いて逃げ出し、洗濯をしようとしたら吹雪で取り止め。
多分僕を責めれる人は居ない。殺意と吹雪に僕は勝てないのだから。
「じゃあ、何をするべきか?」
その問いかけに僕は
「何もしない、そうだ! 何もしないのが一番だ!」
開き直る事にした。
「そうだ、僕は悪くない」
正当化。愚かだとは思ったけれど、僕が言えた口じゃないなと自らを鼻で笑った。
「彼女は僕を笑うだろうな」
なんて、考えたら苦笑いが出て来た。苛立ちとか嫌悪感などでは無く。
パソコンから離れた彼女に全て話そうとした。
僕を煽るか、トコトン罵倒するのかなと思うと体が強張る。
恐怖と緊張が阿吽の呼吸で僕を揺さぶってくる。
罵倒が恐ろしいのではない。罵倒の後に来る失望が恐ろしいのだ。
「アイツはこんな簡単で単純な事すら出来ないんだな」と言われ、思われ、続ける事が恐ろしかった。
「僕にとっては否定される事が劇薬なんだ。役立たずとして見られるのが地獄の責め苦の様に僕を縛り苦しめ、溺死させるんだ」
うわ言が止まらなかった。
ノックして入れば良いのに、体が動かなかった。