ぷろろーぐ
「来たか。」
俺に先週の怪人がまた現れたことを告げる連絡が来る。
この時をずっと待っていた。
一週間にも及ぶ苦行、それに耐えきった俺は今俺史上今最高の力のみなぎりを感じていた。
一週間前、怪人相手に敗北した原因は俺の精神力が足りなかったからだ。
あの敗北から俺は自身の精神の弱さを見つめなおした、挫けそうなときもあった、こんな事意味がないんじゃないかと思うこともあった。
だが今俺は何倍にも強くなった。
この一週間にはとても価値があったのだ。
「よし、行くか。」
ヒーロースーツに手を通し俺は出動する。
「危ない!」
力がみなぎりすぎていたのかもしれない。
いつにないスピードで走っていた俺は俺は曲がり角から出てきた女性とぶつかりそうになる。
しかし今の俺の反射神経ならば問題はない。
即座に飛び上がり無駄に三回転ひねりを入れながら女性を回避する。
「え?」
しかし女性は驚いて俺の着地点に偶然立ち止まってしまった。
俺は即座に空中で体をさらにひねり女性を傷つけないように着地をした。
ひねりの入れ方が甘かったのかもしれない。
俺は女性に重なるように落下してしまった。
幸いうまく落下できたため女性にけがはないように着地はできたが女性を押し倒したような形になってしまった。
俺の尖りに尖った五感が感じる女性の色気のある香り、体の柔らかさ、鈴のような息遣い、そしてとても大きな胸すべてが俺を刺激する。
一週間も我慢した俺にはそれだけの刺激で十分だった。
そして俺はこの一週間の苦行の失敗を悟る。
「大丈夫ですか?」
「はい大丈夫です」
女性は無事だった。
俺は女性の無事を確認すると怪人までまた走り出す。
股間に生ぬるい感触を抱えながら。
ちなみに今回も怪人に負けた。