弟子のステータス
ハンカのキャラが初期イメージからどんどん乖離していく……!
まあでも個人的に好きだからよし!
今後は町娘キャラ固定でいこうと思います。力量不足でこんな事になりました。すみません。
弟子入りの一悶着の後、ハンカ(弟子に対してさん付けなどやめてください! と言われたので呼び捨てます)には、シャワーを浴びてきてもらった。
本人は大丈夫だと言ってたけど、体を冷やしちゃっただろうし、念のためだ。
体格は私と大差ないし、着替えは元々家にあった私サイズの服で問題なかった。
「すみません師匠、お風呂まで貸していただいて」
「いや、これからは一緒に暮らすわけだし貸すなんて他人行儀なのはやめようよ」
「あ、はい。わかりました」
ハンカは真面目なことも相まってすごく素直だった。
師匠と呼ばれるのはなんともむず痒いけど、一応師弟関係にあるわけだし、まあいいだろう。
うん、これなら多分一緒に住んでもストレスフリーに暮らせるね。
「よし、それじゃあちょっと早いけどお昼ご飯にしよっか。私運動してお腹空いちゃった」
「それでしたら私が作ります!」
「本当!? あ、でも食材とかほとんどないや。お昼は村で食べようか。晩御飯はお願いしてもいい?」
「はい、お任せください!」
グッと握りこぶしを見せてやる気を示すハンカ。
やる気があるのはいい事だね。
そうして私達は、ハンカの挨拶も兼ねて村へと行った。
「とりあえずは冒険者ギルドに行こうか」
「はい、師匠」
シンシラさんが知った情報は自然と村全体に広がるきらいがある。だからまずは冒険者ギルドと考えたのだ。
「そういえば、冒険者登録とかしてるの?」
「いえ、基本的に稼ぎは傭兵業などで得ていたので登録はしていませんね」
「それなら登録しておく?」
「師匠がされてるのなら私もしたいです!」
ハンカがそう言ったので、挨拶ついでに登録もすることになった。
そして、私達は道中あった村の人にはしっかり紹介しつつ、冒険者ギルドに到着した。
「シンシラさん、こんにちは」
「あっ、サナさん! ……と、そちらの方は、あれ? どこかで見たような……?」
「お久しぶりです、朝はお世話になりました」
「ああ! 今朝の!」
そういえばハンカが訪ねてきたことを教えてくれたのはシンシラさんだった。その時に会っていたのだろう。
それなら話は早いな。
「今日から私の弟子になったハンカです。よろしくしてあげてください」
「弟子のハンカです。どうぞよろしくお願いします」
「あっ、はい! よろしくお願いしますね!」
うん、これで多分3日もすれば村にハンカの事が知れ渡るはずだ。
「シンシラさん、ハンカの冒険者登録をしてもらってもいいですか?」
「登録ですね! 分かりました!」
シンシラさんは例のボタンを取り出すとハンカの前に置いた。
「では、こちらに手を置いてください!」
「置くだけでいいんですか?」
「はい、置くだけです!」
ハンカは不思議そうにしながらボタンに手を置いた。
すると、私の時と同じくモニターが現れた。
びっくりして「ふわぁ!」という声を上げている。
何気に可愛い。
相変わらず鏡文字だったけど、頑張ってハンカのステータスを読み取る。
『ハンカ』
種族 人間
職業 剣士
Level 58
HP1213/1213
MP3/3
攻撃93
防御105
素早さ141
知力57
スキル
剣技補正
MPがほぼなくて体力と防御が高い。
素早いところを考えなければ、ゲームで言うところのタンク的な立ち位置にいそうなステータスだ。いや、何があっても壁になんてしないけどね!
「おお! 高いですね!」
「そ、そうですか……?」
褒められ慣れてないのか、シンシラさんの言葉にハンカは頬を染めていた。
よし、今後の生活ではなるべく褒めていこう。
それで調子に乗っちゃうとまずいけど、ハンカは真面目だから、きっとそんなことも起きないだろうし。
「うん、ほとんど平均超えてるよ。すごいよ!」
「うぅ……恥ずかしいです……」
ハンカはもじもじとしながらも、どこか嬉しそうだった。
うん、褒められるのって恥ずかしいけど嬉しいよね。
「よし! 発行できました! ギルドカードです!」
「あ、ありがとうございます」
「うん、それじゃあお昼ご飯食べて帰ろうか」
「あ、はい!」
その後、ご飯を食べた私達は、晩御飯の買い出しを済ませて帰った。
ハンカがサナより速く動けるのは体の使い方とか走るフォームとかのおかげ……という設定になっています。