4.あるスケオタの一年
フィギュアスケートの暦は7月1日が元旦、6月30日が大晦日である。なぜならば7月1日を区切りに行われることが多々ある。シニアとジュニアの境界などがまさしくそれで、7月1日までに15歳になっていないとシニアで戦うのはNG、というルールがあるのだ。
そんなわけであるフィギュアスケートファン(以下スケオタ)の1年を振り返ってみる。まぁ、あるスケオタっつっても私の事である。
7月。
スケオタ同士であけましておめでとうを言い合う。なお、5,6月から続行中のアイスショーのシーズンでもある。アイスショーに行ったり行かない人はテレビ放送される演技を追ったりで忙しい。
8月。
アイスショーのシーズン続行中だが、ジュニアGPシリーズがぽちぽちと始まる。ジュニアもキッチリ追うスケオタは多いのでここから観戦が始まる。GPシリーズのアサインが変わることが多々あるので、それもいちちくチェックする。
9月。
ジュニアGPシリーズと並行して、チャンピオンズシリーズが週末行われる。ライブストリーミングを探すことで忙しくなるが、それ以上に「ライスト切れた―!!!」「見えね――!!!」というスケオタの阿鼻叫喚が聞こえ始める。
10月~11月
初頭にジャパンオープン。ここから大体シーズンが本格化し、週末寝不足生活が始まる。10月の下旬にGPシリーズ開幕。なお、シーズン中常時、1)選手のプログラムの進化、2)ジャンプおよびエレメンツの難易度、3)表現に対する考察、4)選手のインタビューの吟味、5)有名コラムニストの記事を追う、等々を行っている。ちなみに私はシーズンに入ると男女シングルを追うので手一杯になり、カップル競技が全然負えなくなるスケオタです。
12月
上旬にGPファイナルだが、ファイナル以上にスケオタの胃をキリキリさせるイベントが各国で始まる。それは、各国ナショナル(日本でいうところの全日本選手権)である。ヨーロッパ圏は欧州選手権が1月に行われる関係上、12月にナショナルを設定している国が多い模様。どの選手が優勝するのか、だれが今後の国際大会に派遣されるのかが判明する、ワールドや五輪以上にとても胃が痛くなるイベント。個人的に特に胃がキリキリするのはロシア選手権男子シングル。私はライブリザルトで見張って結果を見る派です。
1月~2月。
全米、および全カナダ選手権がほとんど同じような日程で行われる。たまにそれに欧州選手権もかぶってくることがあるので侮れない。2月は四大陸選手権。なお、1,2月も国際大会はどこかの国で行われているため、侮れない。ついでに来シーズンのアイスショーの日程が出始めるのがこの当たりなので、どのアイスショーに誰がくるのかとかもチェックし始める。ちなみに地味に1,2月にアイスショーがあったりする。
3月。
上旬に世界ジュニア選手権、下旬に世界選手権。今シーズンの集大成なので、全日程中もろもろの感情がスケオタを襲ったり襲わなかったり。タイムライン開けば阿鼻叫喚。テレビを見ながら私も阿鼻叫喚。
4月。
ワールドが終わって選手はオフシーズン……ではなく、隔年で国別対抗戦が行われるので、ここまでがシーズン。国別対抗戦の歴史は浅いが、公式試合なのでここでも再びスケオタの阿鼻叫喚が聞こえ始める。
5月~6月
アイスショーのシーズンが始まる。と共に、1)選手の進退、2)来年のプログラムの選曲、3)プログラムの振付師、などがオフシーズン中に徐々に発表され始めるので、そこもチェックし始めて妄想を始める。6月下旬にISU(国際スケート連盟)からGPシリーズのアサインが発表される。誰がどの大会に出るのか、好きな選手は2大会に出られるのか、そして今年のNHK杯は出場選手的にチケットが取れやすいか取れづらいのか。チェックしつつ「セルゲイ(・ヴォロノフ)がNHK杯にクルー!!!」などの歓喜の悲鳴、阿鼻叫喚を行いながら大晦日6月30日を迎え、
7月1日
あけましておめでとうございます。今シーズンもみんな揃って神演技!を祈る。
そしてまた、怒涛の一年が始まる。
スケオタの一年は、年がら年中阿鼻叫喚。